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麻美和史原作【殺人分析班シリーズ】に沼った3つの理由

生きている中で数本程度しか鑑賞経験がないドラマ弱者なわたしが最近ドはまりしている作品があります。
麻見和史原作の【殺人分析班シリーズ】です。
石の繭、水晶の鼓動、蝶の力学等を挙げれば「あ〜あれね!」とピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はその殺人分析班シリーズの魅力をすこしだけお話させていただこうと思います。

まずは本作品のご紹介

殺人分析班シリーズは、スピンオフ版も含め全4弾wowowで放送されました。
メイン回では女性新米刑事が主人公であり、そのキャラクターを木村文乃が演じています。

  • 石の繭(2015年放送)

  • 水晶の鼓動(2016年放送)

  • 蝶の力学(2019年放送)

  • 悪の波動(2019年放送)※スピンオフ

本シリーズをざっくりと説明すると、捜査一課十一係の5人組が次々と起こる猟奇殺人事件の犯人逮捕に奮闘するクライムサスペンスです。
毎シリーズ猟奇殺人が起こるのでややグロいシーンもありますが、過度な演出や詳しい映り込みはありません。

【猟奇殺人】というワードに惹かれ、サイコパスと優秀な刑事たちの闘いを期待して観始めたのですが、その浅はかな期待は良い方向で裏切られることになりました。

【殺人分析班シリーズ】の魅力

殺人分析班シリーズのここがたまらんポイントを3点お伝えさせていただきます。

01. 複雑に交差する相関図、濃厚なストーリー

1シリーズにつき1事件を取り扱う形式ですが、真剣に観てないと途端に置いていかれます。
回を重ねる度に新しい容疑者や怪しい団体が現れ、それぞれに因果があるのです。
そしてその複雑に絡みつく関係性こそが事件の発端であり、サイコパスによる犯行ではなく、緻密で用意周到な計画的犯行であることが判明していきます。

事件を一緒に解決するつもりで観ていても、「ええ!?この人そうだったの!?」「これにはこういう意味があったの!?」と話に追いついていくのに必死でした。
観ていてわくわくするストーリー展開が盛り沢山なのです!

02. 魅力的なキャラクターたち

メインの登場人物も魅力たっぷり。本作品を推せる理由のひとつです。

■如月 塔子(木村文乃)
主人公。亡き父の遺志を継いで警察官を目指した新人刑事。父と同じ捜査一課に配属される。
感情に流されやすい部分もあるが、正義感が強く努力家。
未熟ゆえに突飛な行動を起こしがちで、危なっかしい一面も。

■鷹野 秀昭(青木崇高)
塔子のバディであり、指導係を任されている。
ロジカルで知識豊富、洞察力も鋭く数多の事件を解決してきた優秀な刑事。飄々としていて、上司からは変わり者と言われている。

■尾留川 圭介(小柳友)
チームのムードメーカー的存在。塔子の次に若い。
デジタルに強く、情報収集を得意とする。
イケメン長身・陽気な性格で、警視庁イチ女性人気があるらしい。

■徳重 英次(北見敏之)
チームの最年長メンバー。温厚で控えめだが、観察力が鋭い。
男性捜査員が塔子に対し不適切な発言を向けた際には毅然とした態度で言い返すなど、仲間意識が強く熱い一面が垣間見える。

■門脇 仁志(平岳大)
ゴツいパワー系刑事。積極的な捜査で事件解決に挑む。
面倒見が良く、尾留川にも懐かれている。
塔子のことは「お嬢ちゃん」呼び。

■石倉 毅(藤本隆宏)
第2作目・水晶の鼓動から登場。
妻と子供を持つパパさん刑事。こちらも体格がよく面倒見のいいタイプ。水晶の鼓動以降登場しない門脇の代わり的なキャラクター。

未熟で努力家な新米刑事、ロジカルな頭脳派刑事、温厚で経験豊富なベテラン刑事、陽気なデジタルつよつよ刑事、面倒見のいい兄貴系刑事。
ベタではありますが、バランスの良く取れた粒揃いのメンバーなんですよね。
作品のジャンルとは相反して、彼らの絡みはとてもコミカル。
優秀な刑事同士の微笑ましいやり取りも見どころです。

みんななんだかんだで塔子を可愛がっている

男社会の中で肩身狭くも、一生懸命事件に向き合う塔子。
最初は子供扱いし、揶揄っていた捜一のメンバーたちも次第に彼女を認めていくようになります。

男性陣の塔子に対する気持ちのグラデーションもきちんと描かれていて、殺伐としたストーリーに微かなあたたかみを感じるんですよね。

特に尾留川に関してはよく塔子を気にかけています。
とある事情で元気を失くした塔子に声を掛けてあげたり、プリンを我慢している塔子を遠目で見守ってみたり…
自分より後に配属されてきた後輩なので、尾留川にとって塔子は妹的な存在なんでしょうね。
未熟さからつい無理をしてしまう塔子に優しく諭すシーンなどもあり、彼なりの方法で後輩の面倒を見ているのがよくわかります。

そして鷹野と塔子のバディ関係は胸キュンものです。

若くして捜一に配属された塔子を良く思っていない他部署の捜査員に塔子が意地悪をされてしまうのですが、鷹野がその意地悪捜査員に嫌味たっぷりのお灸を据えてやるんですね。
序盤の鷹野は塔子にそこまで期待をしていない+指導係をすすんでやりたいとは思っていないので意外な行動すぎてまず1キュン。

感謝を伝える塔子に対し鷹野は「お前が舐められると言うことは、捜一全体が舐められると言うことだから別にお前のためにやったのではない」と発言しており鷹野の性格上恐らくこれは本音なのですが、それでもわざわざ出張る鷹野の無骨な熱さに無事心が持っていかれたのでした。

もちろんこれ以外にもたくさんの推せる絡みがあるのですが、ぜひ本編でご覧いただければと思います!

03. 如月塔子の成長を見守れる

全3作品を通して塔子の成長を見ることができるのも、この作品の醍醐味です。
とある事件で負うことになるトラウマ、切っても切り離せない冷酷な殺人犯トレミーとの繋がりなどなど様々な問題に苦しめられる塔子を応援せずにはいられません。
頑張る塔子がとても可愛いだなこれが。

(ちなみにトレミーは塔子の最大の敵として登場していますが、塔子の成長には欠かせない重要なキャラクターです。)

刑事とは思えないほど純粋ゆえにメンタルが安定せず、度々闇堕ちしそうになるのですが、堕ちそうになる間際で必ず救ってくれるのが鷹野なのも非常に尊い。
しかも間接的な方法なのがたまらなく萌える。

鷹野の救いの手を素直に受け止め、刑事としての腕とメンタリティを磨いていく塔子の成長譚でもある作品です。

さいごに

以上、ドラマに疎いわたしがハマった【殺人分析班シリーズ】の魅力を拙い文章で恐縮ですがお伝えさせていただきました。

石の繭から悪の波動まで繰り返し観ているので完全に沼っています。
ちなみに鷹野がメインを務める本シリーズ第2弾の【邪神の天秤】もかなり面白かったです。
こっちの方がかなりシリアスで緊張感があります。
続編やって欲しいなあ。

原作もぜひ読みたいですが、文字だと複雑さが増してわたしの脳では処理が追いつかないのではないか…。となかなか手を出せずにいます(笑)

このへんについては原作をご存知の方にぜひ感想をお伺いしたいですね。

スピード感溢れる骨太クライムサスペンス、気になる方はぜひぜひ観てみてください;)

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