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遺影を残しておく。

遺影を残す。

遺影にできるような写真を元気なうちに残しておきたいと思ったこと、実際に残してみて感じたことについてのnoteです。

note書こうと思ったきっかけは友達と話した時。
「こんど帰省したら遺影にできるような写真撮ろうと思ってるんだ」と話したら思っていたよりも関心を持ってもらえたんです。
「ちょっと自分も考えてみようかな」とも言ってくれました。
もしかしたら何か力になれたり、何か考えるきっかけ作りをできるんじゃないかなと思って言葉にすることにしました。

俺が遺影を残そうと思った理由。

理由は2つです。

1つ目は生きてる間しか、撮れないから。
もっと言うなら、元気な内に残したいです。
(怪我や病気、色んな「元気ではない」事情があってもその"今"を残すことも大事だと思います。辛いけど、やっぱり大事だと思いました)
今はテクノロジーの進歩でなんやかんやできるけど、俺はしっくりきて無いです。
しっくりきてない理由は俺がカメラマンである以上は俺の家族写真は俺がたくさん撮りたいから、
いろんな文脈(一瞬の表情、コミュニケーション、撮った場所、前後の移動時間とか)が詰め込まれた写真が、俺は好きだからです。

2つ目はお別れした時に「撮っておけばよかった」と後悔したくないから。
生きてるうちにいい事・悪いこと、何があったとしても最期は後悔が少ないお別れをしたい。
前提、後悔は絶対残ると思ってます。
「あれをすればよかった」「もっと会っておけばよかった」とか。
でも、「自分にやれることは全部やった」と思えていればきちんと見送れると思ってます。
俺にとっては"家族の写真を残す"という行為が後悔を減らす手段の一つでした。


友達と話した内容も大体こんな感じでした。

俺の家族と、遺影について考えることになったきっかけ。

口下手で自由人のお父さん、ちょっと抜けてるけど几帳面なお母さん、天真爛漫で割となんでもできるお姉ちゃん、そして俺の4人家族です。
姉は結婚して子供が2人います。
家族仲・姉弟仲は世間一般に比べていい方だと思います。
(余談ですが姉の結婚式でサプライズスピーチをして会場を大号泣させたのはちょっぴり自慢です。姉夫婦は今でも結婚式での俺のスピーチのことを友達に言われるそうです)
たくさん愛情を注いでもらいながらスクスクと育ちました。

正月に撮った家族写真。
お義兄ちゃんはお仕事で不在。

"遺影"という写真ジャンル(?)について考えるきっかけになったのはお母さんが体調を崩した時です。

いつまでも元気じゃないんだな、いろんなことが起こる可能性がこの先高くなってくるんだなと感じました。
その悲しい気持ちが体の中にじんわりと滲んでいった感覚を今でも覚えています。
この時、何かしたい、というより何かしなきゃという気持ちが強くなりました。
個人的にお別れの時に「あれもすればよかった」と後悔するのが1番嫌なので思いつく限り、実現できる限りはしていこうという気持ちも強かったことも理由でした。
そして、繰り返しになりますが俺ができるこはやっぱり、写真で残すことだ、と立ち返りました

実際に残して感じたこと。

今年の夏に帰省した際、実際に撮ってきました。
今までも家族写真はたくさん撮ってきたんですが、意外と両親それぞれのピン写真ってなかったんです。

残してみて感じたことは2つ。

1つは「撮っておいてよかった」と言う安心感。
口に出したら現実になる気がして、「もしもの時のために遺影を撮りたい」とは直接言えなかったんですが両親、それぞれのピン写真は撮れました。「とりあえず写真は、ある」そう思える安心感は思ったよりも大きかったです。
シンプルにピン写真ももっとたくさん撮っていこうと思います。

2つは"次にできること"を考える頭の余白ができたということ。
「写真は残した、次はどんな家族孝行をしよう」と考えることができるようになりました。
旅行とか連れて行きたいな〜とか。

春に撮った写真。
ここ1年くらいは帰省した際、数枚でも全員が写った写真をカメラで撮るようにしてます。
これも"俺ができること"の1つだと思ってるからです。
子供連れてみんなでディズニー行く夢は叶うかなぁ・・・。笑

最後に。

"終わり/ゴールを考える"って言うことを学生団体に所属していた時によく考えてて、その延長の思考だったのかな、とも考えています。
字面だけ見たらネガティブにも捉えられるかもしれないです。
でも、"今をもっと充実させるために、何かできるようになる・する"って前向きに考えるようにしています。
事故とか無い限りは、俺や姉の方が長くこの世界で暮らすことになると思います。
いつか"その時"は来る。
それは明日かもしれない。

これからも、大好きな家族の軌跡を、大好きな写真で、たくさん残します。

お父さんとお母さん。
強めのモザイクかけてるけど、優しい顔した両親です。
姉はこの写真見て「農家の家族みたい」と爆笑したそうです。





終わり。

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