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旅と巡礼

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近所だったり、ちょっと遠くだったり。旅と巡礼とは切り離せないもののようです。
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#五島列島

4月下旬の日常的風景-久賀島と福江島-

 仕事の用で、久賀島に行ってきた。五島列島のいちばん大きな島である福江島の、北西に位置する島である。  昨年9月以来である。ちょっとした事情で急に行く必要が出てきて、連休に入ってしまう前にと急いで手配した。レンタカーが空いていてよかった、と胸をなでおろした。天気もわるくなさそうである。  今回は日帰りで、だけど福江と久賀をつなぐ定期船がドック中だったから、移動の時間にすき間ができた。業務上の用事を終えたあとに、久賀島内をのんびり車でまわり、福江島で帰りの高速船まで散歩して

堂崎教会とド・ロ版画

 先月の下五島訪問は、主に奈留島と久賀島がメインだったのだけれど、福江島での時間があまってどうしようかとおもった。未訪問の地区や教会というのも多く、悩んだけれど、堂崎教会にもう一度行こうとおもった。  ここは現在資料館となっていて、展示資料のなかにド・ロ版画があるのを思い出したのだ。前回訪問時に見た記憶がほとんどなかったため、きちんと見ておきたいとつねづねおもっていたのだった。  レンタカーを手配して、堂崎教会に向かった。この日の午前中は久賀島へ行ったのだったのだけど、久

どうということのない五島案内…でもないか

 えっと前回書いたように下五島にいってきたわけですが、今日はわりとどうでもいいようなことをだらだらと書いてみたいとおもいます。  今回は、ちょっとした打合せと、ちょっとした御用伺いみたいな感じで、福江島に1泊して奈留島と久賀島という、ふたつの2次離島を訪ねるような日程でした。ぜんぶ定期船を利用したし、それぞれの島でそれぞれの用事があったので、時間や行動範囲というのはそれなりに限られてきます。  到着した足ですぐに2時間程度の打合せを済ませ、奈留島行きの定期船まで1時間ちょ

下五島にきています

 五島列島は長崎の西のほうにある列島です。今回は下五島、行政区域でいうと五島市に来ています。今日は福江島で用事を済ませ、午後からは2次離島である奈留島にも行ってきました。  奈留島を訪れるのはこれで5回目です。この島には奈留教会とその巡回教会の江上教会があります。以前、ここで教会守をしていた方によくしてもらっていて、そのときはいつも、ご主人ともども歓迎してくれていたのです。YMさんご夫妻とします。  その方たちはいまは、島を離れてしまいました。親交は続いているんですが、ご

「あなた方にしあわせがありますように」

 五島列島といっても色々で、列島というくらいだからけっこう大きい。行政区域は4つに分かれているし、その島ごとの印象はずいぶんと違う。今日は上五島のことを書く。  石造りが珍しい頭ヶ島(かしらがしま)教会は上五島の白浜地区というところにあって、その重厚な外観と、それとは対照的なかわいらしい堂内の様子が人気を集めている。『花の御堂』と呼ばれていこの教会の設計は鉄川與助氏で、天井部分はリヴ・ヴォールトではなくハンマー・ビームで折り上げてあり、空間にゆとりを感じられる演出がなされて

島の暮らしを覗かせてもらった

 五島列島の南部、下五島地区に久賀島(ひさかじま)という島がある。福江島から定期船で30分程度で行ける。島は馬蹄のような形をしている。島全体が重要文化的景観に指定されていて、「世界文化遺産 長崎と天草地方潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産に含まれている。  登録前から観光のためこの島に訪れる人が増えた。二次離島であるためアクセスは限られていて、行きやすいとはとても言えない。この島にかかわらず、12の構成資産はどこも「ついで」に行けるような場所ではない。苦情のような声も聞かれる