死のタブー化

死をイメージすると大多数の人は
かなしい つらいなどネガティブイメージを持ちます。

ただそれは死を間近にした者にしかわからないことであって、実際にはネガティブなことではないのかもしれません。
長年の間、闘病し死によってやっと苦しみから解放されるそういう人もいるかと思います。
死こそ絶望
そういうわけでもないのかしれません。
私は今、健康な身体でいますが
いつ何が起きるのかは誰にもわからず
死という逃れられない現実は
誰にでも襲ってきます。

以前夫と見た「世界一キライなあなたに」
ネタバレしてしまいますが、ヒロインの女性の恋人は
安楽死によってこの世から去ることを希望します。

しかし彼にとってそれは悲観的なことではなく
むしろ楽観的な考え方だったのです。
でも彼女にそれを理解できるわけがなく、
必死に止めようとします。

これは恐らく死を間近に、または生きることが
死ぬことよりも辛いと感じる人間にしか理解できないのだと思います。
彼女は引き留めることが出来ず、彼は結局安楽死の道を選び安らかにこの世から去りました。

しかし、彼女の心には彼の心が残っており
最終的には彼の死は無駄ではなかったのだと
時間は無駄でなかったのだと
彼女は切に想い、エンディングとなりました。

マジョリティは死をネガティブなものや
話してはいけないようなものだとして
タブー化していると思います。

勿論、ネガティブな考えが多くなってしまうことは
理解できます。
しかしこのように死をタブー化しないマイノリティも
世の中にいるのが現実です。
今考えれば母もマイノリティだったと思います。
死ぬことを受け入れていた
空に飛んでいくことを哀しいものだと考えなかった。
マイノリティに耳を傾けてはどうなのでしょうか。
世の中には聞き入れられにくいマイノリティの声を。


#哲学 #恋愛#死


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