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短編小説集

7
自分の短い私的なそして詩的な小説をまとめてみようかと思いとりあえずやってみます。
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#独身

「静香の世界」

「静香の世界」

静香は最初、何を言われているのか、把握できなかった。

わいわい、がやがや。

そして静香は静香という名前からして、本当に静かな女子だった。

(何せ丑年だもんね、遅いよねぇ、が母の口癖なくらいだ)

そこは夜の混沌とした、同窓会という名の飲み会の席でのことだったのだ。

わいわい、がやがや。

「お前その歳で彼氏もいねーのかよ笑」

そう、静香の脳内にやっとその意味が届いた時には遅かりし、なんち

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