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'22.10.4決算第一特別委員会【共産党】古谷靖彦議員(鶴見区)

古谷議員「かつて愛情弁当否定かとヤジも。選択する力の達成は」

まず全員制の中学校給食の実施方法についてということで伺っていきます。今まで中学校給食についてですね、私が議員になりたての頃から当時の教育長からは、家庭からの弁当が基本であるとされておりましたし、その頃に「当たり前の中学校給食を実施しようよ」と提案してもですね「家庭からの愛情弁当を否定するのか」というヤジが大会派からは浴びせられました。私はその時悔しくて「愛情の示し方まで指定されたくありません」と討論したことを思い出します。

その後ですね、ハマ弁が導入されて、ハマ弁と業者弁当と家庭弁当の選択制が横浜市の基本だということになりました。その後ハマ弁の喫食率の低迷が問題になり、温かさを追求しようとしてもできずに頓挫されたりですね。その後ハマ弁が給食の位置づけとなったのは2021年7月のことです。そしてこのたび、すべての生徒が満足できる中学校給食の実現を目指されるということになったということですが、まず伺いますが、今は選択制が基本なんだというふうに思いますが、今「選択する力」はどう達成されたのか伺います。

鯉渕信也教育長「全員制で味覚を発達させ将来の食生活を豊かにする」

中学校では生徒が学んだことを日常生活の中で生かし、日々の食ことの中で食について考えたり行動する場面を増やしていくことが重要かと思います。給食の選択は食を選択する力を身につける実践の場の一つとなってきております。

一方、8年度以降ですが、原則となることで、好き嫌いに関係なく様々な味、食材、料理を経験し、味覚を発達・成長させるとともに、苦手なものを克服して将来の食生活を豊かにすることができるのではないかと期待しております。

古谷議員「変遷踏まえなぜ全員制に踏み切ることになったのか」

改めて伺いますが、このたび全員制を実現しようというわけですが、あまりにも遅すぎだというふうに思います。これまでの「選択制を基本」とされていた考え方を変えて、なぜこのたび全員制での中学校給食に踏み切ることになったのか、今までの変遷も少し踏まえてですね、教育長の明快な答弁をお願いします。

鯉渕教育長「供給体制確保見通しが立ち、市の責務として示した」

前の市長のときのことは先生がまとめられたことで概ねその通りのことではないかと思いますが、現在本市の供給体制は40%までとなっておりまして、全員が希望しても対応ができない状況にございます。市長の意向を受けまして検討を進めて参りましたが、全生徒・教職員の合計83,000人分の供給体制を確保できる見通しがやっと、初めて、立ちましたので、すべての生徒に実施するものとされている学校給食法の趣旨を踏まえて、成長期の生徒に中学校給食を提供することが市の責務であると考えまして、中学校給食の利用を原則とする方向性をお示ししました。

古谷議員「小学校でのアレルギー対応は」

素案では「すべての生徒が満足できる中学校給食の実現」とありますが、「すべての生徒」から、アレルギー対応等が必要な生徒が外されるとしたら残念だと思っております。もちろんアレルゲンが多岐にわたったり、複雑な除去食で自校式の小学校でも対応できていない生徒まで全てだとはいませんが、せめて、小学校で対応できている生徒については対応していただきたいというふうに思います。

まず伺いますが、小学校でのアレルギー対応の流れをご説明いただけますか。

鯉渕教育長「除去食、代替食、弁当持参の対応」

小学校では保護者からの申し出等によりまして、児童のアレルギー状況を把握しております。その後保護者との面談や教職員で構成するアレルギー対応委員会等において対応を検討し、給食の提供にあたりましては、保護者と毎月確認を行った上で、学校の状況に応じて除去食や代替食、弁当持参などの対応をとっております。

具体的には、乳・卵・小麦・エビ等の除去食の調理の外、中華丼のイカの除去ですとかミックスフルーツにはパイナップルを加えずに提供するなど、色々な対応をしております。

古谷議員「小学校では二千人に対応、中学校でもやるのか」

今そういう対応をされている方が2000人近くいらっしゃると聞いています。で、そういう対応を中学校給食でもやるんでしょうか

鯉渕教育長「小学校ほどの対応は困難だが対応策を検討したい」

学校給食法の趣旨を踏まえまして原則的には中学校給食を利用していただくことを想定しておりますが、食物アレルギーなど様々な事情を持つ生徒・ご家庭に対しましては、十分に配慮する必要があると考えております。

小学校ほどの対応は困難ですが、他都市ではデリバリー方式であっても主なアレルゲンである卵・乳のアレルギー対応を行っている事例もございます。事業者へのサウンディング調査などを通じまして、対応策について検討して参りたいと思っております。

古谷議員「すべての生徒が満足の具体的指標は」

「すべての生徒の満足できる」ということを示されていますが、具体的な指標はどういうものがあるんでしょうか。

鯉渕教育長「施策指標だけでなく様々な観点を総合したものに」

今回お示しした中期計画の素案の施策指標では、すみませんが「全員に供給できる体制の確保の完了」ということを「令和7年度末までの目標値」としております。中学校給食の利用が原則となる令和8年度以降の、どのような指標を目標値とするかにつきましては今後検討することになりますが、特定の指標だけではなく、おいしく、わくわく、栄養バランス、食育の推進など様々な観点を総合したものになるのではないかと思います。

古谷議員「選択制の中学校給食の残食は」

その点非常に大事なところだと思うんです。いま、中学校給食、選択制を提供されているものについての残食の状況について、どういう評価か伺います。

鯉渕教育長「野菜や豆残食率多いが減らしたい」

現在の中学校の残食率を比較いたしますと、野菜や豆などの項目で残食率が多くなっております。生徒の成長に必要な栄養を摂取という観点は重要だと考えておりますので、体づくりの観点やSDGsの観点からも、献立の工夫や食育の機会を通じまして、少しでも残食を減らす取り組みを進めてまいりたいと考えております。

古谷議員「小学校と比較するとどうか」

小学校と比べて今の水準はどうなんでしょうか

鯉渕教育長「量の調整しているなどで中学校より低い」

小学校はですね、児童自身もですね量の調整やなんかをしているということもあろうかと思いますが、中学校に比べますと低くなっております

古谷議員「数字で教えて」

すみません、数字で教えていただけますか

田中中学校給食推進担当部長「主食5%、豆や野菜は6%」

小学校の令和2年度の数字でございますけれども、主食やそれぞれの項目が分かれております。主に主食につきましては、大体5%程度、主菜につきましては、魚ですとか肉ですとか卵や豆ということで分かれておりますが、主に多いもので。豆類で、6%程度副菜につきまして野菜類で6%程度となっております。

古谷議員「残食増やさないため生徒満足が大事。保護者生徒の望みは」

今ちょっとややこしい言い方をされたんですが、つまり小学校に比べて非常に残食率が高いという状況であるということは認識されてると思うんですけど。今の給食についてですね、これを「すべての生徒が満足できる」ようにする、というふうにするのはですね、私はこれが大事だと思っているんですけれども、それができないとなったら、残食が一気に増えてしまうんではないかと危惧しています。で、今の提案ではですね、デリバリー式だということですが、私たちはですね、どうしてもこれは納得できないというふうに伝えます。

デリバリー方式を提案したのは、これは一体誰なんでしょうか、という理由で選んだのか。保護者や生徒はデリバリー式を望んでいると思うのか、まず伺います。

鯉渕教育長「市として最適な手法がデリバリー」

市長から「栄養バランスの整った給食をより多くの生徒に届けたい」という意向が示されて以降、専任体制を中心に関係局と連携し、検討を進めてきております。

「令和7年度末を見据えた実現可能性」「実施時期や提供内容で差が生じない」「配膳時間を極力短くして教育活動の時間を確保する」「長期的な財政負担を極力少なくする」など様々な要因を総合的に勘案し、本市として最適な手法として、デリバリー方式を選択し、このほど中期計画の素案でお示ししたものです。

古谷議員「保護者や生徒はデリバリー望んでいるのか」

ちょっとお答えになっていないんですが。保護者や生徒はデリバリー式を望んでいると思いますか

鯉渕教育長「賛否あるが様々な要因勘案しデリバリー提案」

あの、賛否両論があるのは今回のアンケート調査でも承知しておりますが、私どもとして、総合的に、今申し上げたようなことを勘案してですね、デリバリー方式を提案させていただいております。

古谷議員「温かさの問題はデリバリー最大の欠点」

これね、デリバリー方式を決めたのは結局、供給体制の問題だけではないかというふうに指摘したいと思います。

アンケートでもですね、温かさの問題どこでも出ていました、1番多いですよね、アンケートの結果で言うと。デリバリーの最大の欠点だというふうに思います。これを解決しなければ「すべての生徒が満足できる」ということにならないと思いますが、どうでしょうか。

鯉渕教育長「引き続き検討する」

生徒・保護者から温かさが求められているということは真摯に受け止めなければならないと考えております。現在のデリバリー方式でも、汁物ですとかご飯は温かい状態で提供しております。また、おかずにつきましても温かいホットソースを主菜のおかずにかけて食べる献立も導入しているところですが、改善の余地があろうと思っております。外部有識者等のご意見や、事業者へのサウンディング調査を通しまして対応策について引き続き検討してまいります。

古谷議員「ハマ弁時に温かさ追求したがなぜ断念したのか」

ハマ弁の際も温かさの追求されたと思うんですけれども、その時になぜ断念されたのでしょうか。

鯉渕教育長「大型電子レンジや保温カート、どちらも現実的に断念」

大型の電子レンジが導入できないかとかですね、保温カートを使ったやり方で何とかならないかというようなことを考えましたが、どちらも現実的に、量が無理だ、ないしは事業者の皆さん方がですね、とても対応できないと。学校環境が、エレベーターがないとかですね、そういうことも影響しておりますが、いずれにしましても、トライしましたが無理ということで断念しております。

古谷議員「デリバリーやめての自由記述欄については」

同じことが起きるんではないかと思います。

デリバリーをやめてほしいという自由記述欄がたくさん、私も全部読ませていただいたんですけど、どう感じましたでしょうか。

鯉渕教育長「真剣に受け止めるが実施方式は実現可能性や市財政勘案すべきもの」

今回のアンケートでいただいた様々なご意見につきましては私どもも真剣に受け止める必要があると考えております。

その一方でですね、先生もご覧いただきましたのでお分かりいただけると思いますが、「いつもおいしいので楽しみにしている」とか「便利で助かっている」というご意見もいただいております。私は当日注文の残りを、廃棄したくないということでほぼ毎日試食しておりますが、まずバラエティーに富んでいておいしいと私は思いますし、毎日食べていても飽きがこない。それから、野菜が多くてですね、栄養バランスが私も良いと思います。それから、極めて便利でですね、いざとなればそのあとに打ち合わせを入れることができるということでですね、大変助かっております。

実施方式につきましては、アンケートで是非を問うものではなく、実現可能性や市の財政状況など様々な要因を総合的に勘案して決定すべきものではないかと考えています。

古谷議員「子どもの声を聞いて。デリバリー進めるのは供給体制が理由か」

そうなんですよ、まさにアンケートは是非を問う質問ではなかったのに「デリバリーはやめてほしい」という声がたくさん出ていたんです。たしかにそういう記述があったのも読んでいます。まさに、これこそ、子どもの声を聞いてもらいたいと思います。教育長の、ハマ弁を食べての感想ではなくて、お願いしたいと思います。

それでもデリバリー方式を進めるのは、供給体制のことだけが理由なんでしょうか

鯉渕教育長「デリバリー以外で実施は見通せない」

これまでの間、あらゆる手法を選択肢に全庁をあげて検討をしてまいりましたけれども、デリバリー方式以外での実施は見通せておりません。どのような手法であっても、全生徒・教職員分の供給体制を確保できる見通しを立てられるのであれば、学校給食法の趣旨を踏まえまして、生徒の成長を支えるために、そして子どもたちの将来の食生活を豊かにするために、栄養バランスのとれた給食をより多くの生徒に届けることは、市の責務だと考えております。

古谷議員「残食が急激に増えるのではないか」

デリバリーをですねこのまま推し進めることで残食が急激に増えてしまうんじゃないかと思いますが、いかがですか。

鯉渕教育長「今後改善の課題、量の調整や食育推進で減らせるか」

中学校給食は学校給食実施基準に基づきまして、成長期の生徒に必要となる量をランチボックスに盛り付けて提供しております。一方、自校・親子・センター方式では、食缶から盛り付ける際にですね、生徒自身が量の調整を行うという違いがございます。

残食の量につきましては先ほど部長から申し上げた通りですが、今後改善しなければならない課題だと承知しております。一人ひとりに合わせた量の調整や、食育のさらなる推進によって残食を減らしていけるのではないかと考えております。

古谷議員「大磯町、大阪市で残食問題に。何を学んだか」

これは大磯町で大問題になった、残食がたくさんあったと、これは神奈川新聞のホームページからとったものですが、これが衝撃的な絵でですね、こんなに残しているのかと、いくら栄養素があっても、計算されていてもですね、残食が増えてしまえばそれが摂れないということですから、これでは話にならないというふうに思います。

もちろんこれを目指しているわけではないと私は信じておりますが、同じようにですね、大阪市でもですね残食が問題になりました。同じようにデリバリー式で大量の残食を出して実施方式が変わりました。こういうことですね、本市はそういう先行して失敗した事例から何を学んだのか伺います。

鯉渕教育長「事例は承知しているが好事例を参考にする」

こうした事例があることは私どもも承知しておりますので、できるだけ限りの改善に努めております。またデリバリー方式でありましてもですね、80%以上の高い喫食率を上げている都市もございます。他都市の好事例を参考にするほか、アンケート結果から明らかになった課題につきまして、デリバリー方式の特徴をいかし、改善を進めることで、新しい横浜の中学校給食を作っていきたいと考えております。

古谷議員「選択制デリバリー給食は生徒から望まれているか」

やっぱり供給体制のことばかりをだけを言っているんですよね。子どもたちのことを本当に考えているのかというふうに思います。

今の選択式デリバリーの給食はですね、今の瞬間、全生徒から見て望まれていると思うのかどうか、伺います。

鯉渕教育長「現在の給食は年々満足度向上している」

選択制であれば生徒は家庭弁当を望む傾向にあることは分かっております。しかしながら学校給食法の趣旨を踏まえて、栄養バランスのとれた給食をより多くの生徒に届けるという市の責務を果たすためにあらゆる手法を検討した結果、デリバリー方式であれば全生徒・教職員分の供給体制を確保するめどが立ちました。なお、デリバリー方式の評価につきましては、まぁあの少しずつだとは思いますが、年々満足度も向上しております。

古谷議員「登録は8割も利用は4割、望まれているか」

さくらプログラムの今の状況です。

さくらプログラムを文字通り全生徒に、登録をぜひお願いしますということを散々何度も何度も言ってですね、登録率は今年の4月で81.8%、要は2割の方が登録もしていないということです。で、登録をして実際に喫食した方が4月は41.4%、そこから3割に引き下がっているという状況です。全生徒から見てですね、もう一度伺います。今の選択式デリバリーは望まれていると思いますか

鯉渕教育長「家庭弁当望む声強いが法に則した対応したい」

望まれているかというのが、希望しているか、ということを言えば、家庭弁当を望む声が強いのも承知しておりますが、あるべき姿としてですね、学校給食法に即した対応を、私どもとしては選びたいと考えております。

古谷議員「西金沢学園の親子方式、温かさや食育どう評価」

西金沢学園で親子方式が実践されています。市教委として温かさや食育の観点からどう評価されているのか、伺います。

鯉渕教育長「温かさ評判よく、食育はやりやすい」

西金沢学園の中学部での給食は、義務教育学校ですので、小学部と施設一体型となっております。その特徴を生かしましてですね、校内にあります給食室を活用し、小学部と基本的には同じ献立の給食を、量を増やして中学部で提供しております。

温かさにつきましてはですね、やはり評判は良いと思います。

また、食育につきましてはですね、全員が喫食している状況ですので、やりやすくなっていると思います。

古谷議員「自校・親子の学校調理をなぜ検討できないのか」

そういうことですね、ぜひ自校・親子の学校調理方式、なぜ検討できないのか。どうでしょうか。

鯉渕教育長「学校敷地、小学校の調理余力や敷地に余裕ない」

あのちょっと重複で恐縮ですが、あらゆる手法を選択肢に全庁をあげて検討してきております。しかしながら、「自校方式では学校の敷地に余裕がない」、「親子方式では小学校の調理余力や敷地に余力がない」ことから、ミックス方式でも自校・親子、さらにはきょうだい方式を加えてでもですね、半分、50%程度で実施が困難です。現在の契約期間が終了する令和7年度末を見据えて検討をする必要があると考えておりまして、実現可能性が重要な検討要素の1つではないかといます。

古谷議員「生徒や保護者も入れあり方を検討すべきだ」

本当に、実現可能性とおっしゃいますが、実施方式のことだけでデリバリーを決めるというのはやっぱりまずいと思います。

で、中学校給食のあり方を決める場がですね、本当に内部検討だけでとどまっているというのは、私はおかしいともいうふうに思っております。市の職員だけで結論をつけるというのではなくて、生徒や保護者なども入れてですね、どこの自治体もですね、検討するときはそういう形でやっていますよ。ぜひ、あるべき中学校給食、もう何周も遅れてやっているわけですから、あるべき中学校給食のあり方をですね、もっと開かれた場でね、検討する場を作るべきだと思いますがどうでしょうか。

鯉渕教育長「透明性確保しながらスピード感もって検討した」

中学校給食のあり方の検討状況につきましてはですね、これまで臨時の常任委員会を開催するなど検討過程をですね、随時市会のみなさまに報告し、議論を重ねて参りました。その都度、資料を広く公表しております。透明性を確保しながらスピード感を持って検討を進めているというつもりでございます。

今後の方向性をまとめる際にはですね、生徒や保護者からのアンケート結果、中期計画のパブリックコメント、外部有識者からいただいたご意見などを参考に、次期中期計画の議決をいただけることがですね前提となりますが、教育委員会で最終的な方向性をお示ししたいと考えております。

古谷議員「市職員だけで結論づけるのは問題、公開の上検討を」

改めて言いますが、市の職員だけでこの大事なことを結論づけてしまうというのが、私は間違っていると思います。改めて、広く公開して、しっかりと検討いただきたいというふうに思います。

会の活動はすべてボランティア、運営は募金で賄っています。仕事と子育てといっぱいいっぱいのメンバーを、みなさんの力で支えていただければ幸いです。