私の知り合いのEさんから聞いた話。 

Eさんの上司のAさんはかなりの競馬好きだった。
AさんほどではないがEさんも競馬が好きだったので、
職場でよく競馬の話をしたし、
大きなレースがあると二人で競馬場に観戦に行ったりもした。

そんなAさんが事故で亡くなった。
急な別れでかなりショックを受けたEさんは、
何日も会社を休んでこのまま辞めようかとも思った。
そんなある日、夢見た。

会社でAさんがニコニコと話しかけてきた。
「今日のレースは3-5-7や。3番の馬は俺がずっと応援してきた馬なんや。今までは調子が悪かったが、今回は優勝するで。そんで5番と7番は今回の距離ならピカイチや。絶対に3-5-7や。」

目が覚めて気がついた。
今日は日曜日だ。
スマホで競馬情報を見てみると、
3番にAさんのお気に入りだった馬がいる。
夢の通りに3-5-7で馬券を買ってみた。

昼過ぎになり競馬を見ていると、
本当にAさんのお告げ通りになっていた。
なんとなくAさんが自分を励ましてくれた気がした。
次の日から出社した。


「へぇ、やっぱ幽霊になったら、不思議な力というか、未来とか分かるもんなんですかね?」
話を聞き終えた後、私はふと聞いてみた。
Eさんは苦笑いしながら答えた。
「それから時々夢にAさんが出てきて、競馬予想をするんですが、7割外してますね。」

このブログで掲載している怪談は99%フィクションです。

匿名

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