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【読書記録】2023年1月1日〜1月7日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 早速ですが2023年第1月1週目に読んだ本をざっくりご紹介。

【1月1日〜7日に読んだ本】

●オオルリ流星群

著者 伊与原新
【内容紹介】
 「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か? なんでまた?」スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の物語。
版元ドットコム 書誌情報より

 主人公は45歳。
 45歳というのは、やはり一つのターニングポイントなんだろうと思います。今考えると自分もそうでした。あの頃は本当に大変だったぁ…。大切なのはそのターニングポイントを乗り越えて自分は何ができるのかを一生懸命に考えて行動するということ。なーんて思っては観るけれど実際にはなかなか。
 そう考えてみると、物語の中で登場人物の一人・修が力説していた「45歳定年制(45歳になったらそれまでの仕事を辞めて新たな仕事に就かなければならない)」っていうのもありだと思います。
 地元の薬局を継いだものの先行きが怪しい久志。マスコミの仕事を辞めて弁護士を目指す修。中学校の教員・チカ。自作の天文台を作りたいと行動を起こすスイ子。引きこもりの和也。そして19歳で人生の幕を引いた恵介。それぞれが成長し、あの頃を思い出しつつ、今を必死に生きる。これは人生のB面に入った大人たちへのエールです!

●月人壮士

著者 澤田瞳子
【内容紹介】
 七五六年、大仏を建立した先帝が崩御。中臣継麻呂と道鏡は、遺詔の真偽を探ることになるが、浮かび上がってきたのは、帝と母君の尋常ならざる関係や隔たった夫婦のありよう、御仏への傾倒、政の迷走など、死してなお謎多きふるまいと孤独に沈む横顔ばかりー。国のおおもとを揺るがす天皇家と藤原氏の相克を背景に、聖武天皇の真実に迫る物語。
裏表紙より

 螺旋プロジェクト古代編。
 これは正直手強かったです。元々歴史時代小説は苦手で、それでも最近やっと若手作家さんが描く戦国〜幕末の物語を少しずつ読むようになってきたところで…。奈良時代はまさに守備範囲外というか、記憶がすっかり抜け落ちているもので。
 時は奈良時代。主人公は聖武天皇。山族と海族との争いは一応天皇家vs藤原家ということになっているけれど、両家の血で血を洗うといった外面的な対立ではなくて父親が天皇家、母親が藤原家という二つの血を受け継いだ聖武天皇の内面的な戦いというか葛藤が描かれていた。…と思います。

●天使も怪物も眠る夜

著者 吉田篤弘
【内容紹介】 
 二〇九五年、東京は“壁”によって東西に分断されていた。不安に包まれた街は不眠の都と化し、睡眠ビジネスが隆盛を誇っている。そんな中、睡眠コンサルタントで働くシュウは、謎の美女と出会い…未来版めくるめく「眠り姫」の物語が幕を開ける!文庫版特典として、競作企画の始まりを綴った「あとがき」と「もうひとつのエピローグ」を収録。
裏表紙より

 螺旋プロジェクト未来編。
 登場人物が25人以上。未来の便利道具がわんさか出てくるし、話に振り落とされないように継いていくので精一杯で、自分の想像力の無さと頭の硬さを再確認しました。
 何はともあれ原始から始まった海族と山族の争いに決着がついたというか、いい感じに収まって本当に良かったと思います。

●人形姫

著者 山本幸久
【内容紹介】
 後継者不足に悩む老舗人形店に、外国人の若い女性が弟子入り志願!?  
お人好しな若社長は、仕事に恋に大奮闘!
亡き父のあとを受け、森岡恭平が社長を務める森岡人形は、低迷する売上、高齢化した職人の後継ぎ不在と、問題が山積。さらに恭平自身の婚活問題も難航しており……。
そんなある日、職人たちが足繁く通うパブで働くクリシアというフィリピン人女性が、社屋を訪ねてきた。職人の一人が、酔った勢いで「俺の弟子にしてやる」と、彼女に約束したと言うのだが……。
 笑って、泣いて。読みどころ満載のハートフル・ストーリー。
版元ドットコム 書誌情報より

 新年が明けると早速テレビでは雛人形のCMが流れます。別にそれを意識した訳ではないけれど…。
 この物語の主人公は創業180年の雛人形の老舗「森岡人形」の八代目店主。
 まずは一体の雛人形を作るために、頭師、髪付師、着付師、手足師、道具師といったたくさんの職人さんの手がかかっているということに驚きました。
 やはり日本中の伝統工芸の一番の問題は後継者不足。物語の中でも語られているけれど、「日本の伝統文化が廃れてしまうのは勿体無い」とか言っておきながら、能も狂言も観たことないし、百人一首も満足に言えない。勿論私もそのひとりなのです。

【まとまらないまとめ】

…ということで1月第1週目は4冊。
 螺旋プロジェクトについては別の記事で。
 山本幸久さんのお仕事小説は、自分が知らない様々な職業を知ることができるし、なんというか地に足のついた人たちの、堅実なそしてちょっとコミカルな物語が多いので、自分の仕事に行き詰まった時や、派手なエピソードの物語を読むのに疲れた時に、手に取りたいい作家さんの一人です。今度おすすめの物語をピックアップしてみようかな。

 最期に
 読書っていいよね。


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