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未開の地にも中学受験はある

 エッセイ部門なる、創作が出来なくても記憶を頼りに書けそうな企画があった。じゃあ、首都圏以外でも中学受験はあるんだよって話でも書くか。受験関連のタグもあるようだし。

 田舎で中学受験をしたことがあると、さぞかし良い育ちと思われそうだが、こんな適当な気持ちでエッセイを書き始める時点で育ちが知れただろう。都会っ子の受験なら、夜まで塾通い。夏休み中も塾に缶詰。まあ、都会っ子ではないから、某漫画のイメージでしかないが。

 多くの子供は、高校で初めて入学試験を受ける。進学校は都会に多く、北関東では茨城に多い程度。つまり、関東の海なし県は中学受験する学校自体が少ない。それなのに、何故か受験をした。そして落ちた。

 落ちた中学は、そもそもが小学校から上がってくる生徒が殆ど。中学からの追加は年ごとに変わるので当時のことは不明。しかも、首都圏の進学校なら中学から高校へエスカレーターで進学出来るところを、高校受験も必要になる中学だった。何のメリットがあるのか分からない。

 受験内容と言えば、覚えているのは面接のこと。しかし、全く面接練習をしないで挑んだ為、勝者になれる筈も無かった。

 中学受験漫画によれば、親との二人三脚らしい。その辺りでも無理ゲーだった。大体にして、交通網が未発達の未開の地で、市内とは言え電車を乗り継いだところでかなりの時間が掛かる中学に行くかと言われたら面倒臭い。

 

 そうして、最寄りの中学に入学することになった訳だが、これまた田舎だから距離もある。令和になって生まれにより経験の差が語られ始めたが、地域格差はどうしても埋まりはしないのだから、それを改善すると語る政治家に投票はしたくない。田舎で中学受験に失敗し、そこに至る環境も相まって、そんな脱力感のある大人になった。

 人生、一体どれだけのガチャで構成されているのだろう。

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