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寄稿#2 フットサル普及活動~エンジョイチームの挑戦~

◼️はじめに

こんにちは!

2回目となる寄稿のテーマはエンジョイチームによるフットサル普及活動(イベント)です。
普及活動は、競技チームや民間施設などでないと「不可能」との思いを覆したく思い、あるエンジョイチームの前代表者に寄稿を依頼しました。

寄稿を参考に、エンジョイチームの方々も普及や、業界を盛り上げてもらいたいとの気持ちがあります。

イベントは準備に時間やお金がかかりますが、開催することで、つながりができ、チーム内の結束も強まるので、少なからずチームにとってもメリットがあります。

特に競技チームにはオフシーズンに1回でも普及活動を何か企画してほしいとの思いがあります。

■筆者紹介

吉井久秋さん

大阪府羽曳野市の市役所職員(公務員)で、市の広報紙制作やマスコミ対応する広報担当。学生時代はラグビーに打ち込み、大学では名門・天理大学でプレー。

市職員がメンバーのエンジョイチーム「羽曳野市蹴猿」の前代表者。フットサルを始めたのは39歳で、45歳となった現在も現役で楽しんでおられます。

代表的な普及活動として、関西1部リーグの名門・ミキハウスフットサルクラブや、元日本代表キャプテン・藤井健太さんとのコラボ企画があります。

寄稿を読んでいただくと、なぜそんなにお金が集まるのか、様々な人が協力してくれるのか、疑問がわくと思います。

それは吉井さんが公私にわたって、関わりがある方にギブ&ギブで接してくれるので、誰もが「恩返ししたい」と思うからだと感じています。最近の言葉なら「貯信」をたくさんされている方です。

それでは本編です。
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■フットサルとの出会い


大学ラグビーから、20年近くスポーツから遠ざかっていましたが、2012年秋、市役所の先輩に誘われ、フットサルを始めることになりました。

そのチームが「羽曳野市蹴猿」。週1回ほど職員20人ほどが集まり、フットサルを夜に2~3時間ほど楽しんでいました。
職場が同じなので昼休みにも、フットサルについて食堂でよく話題にしています。

年齢層は広く、20歳代から還暦までのメンバーで構成されています。
主な活動はワンデイ大会や地元リーグのエンジョイ部門などへ参戦しています。

試合後はどのチームにもよくある話ですが、銭湯で湯ぶねにつかりながら、フリーからのシュートミスへの糾弾や得点を決めた人たちの自慢大会が恒例となっています(笑)。

■ミキハウスとのコラボ企画

活動としては胸をはれない程度ですが、子どもたちへのフットサル普及やチャリティー活動にも、私が代表になった2017年から取り組んでいます。

当初、イベントを企画するときに自分たちの知名度の低さをどのようにカバーするかを考えました。そこで知名度のあるフットサルチームに力を貸してもらうことを思いつきました。

大阪のフットサルで思いつくチームといえば、シュライカー大阪や、ミキハウスフットサルクラブです。

たまたまミキハウスの硬式野球部元監督と面識があったので、橋渡しをお願いしました。

GMの午房さんに趣旨を理解していただき、ミキハウスの公式戦を観戦した後、高橋監督にもお会いしてトントン拍子で話が進みました。

2017年3月18日、大阪府松原市の民間フットサル施設「MIZUNO FUTSAL PLAZA」。5歳~小学生までの子どもたち約30人を集め、ミキハウスの選手たちによるフットサルクリニックを開くことになりました。

フットサルをもっと知ってもらおうと、子どもたちにまで裾野を広げたいという狙いがありました。しかし、エンジョイ主流の蹴猿に子どもらを集めるノウハウやネットワークはありません。

子どもたちが関西リーグのトップ選手に教えてもらえるチャンスなのに、集まらなければ、申し訳ないという思いが強かったですね。そこで、いろいろな手段を尽くしました。

そのひとつがメディア活用です。イベントを実施する情報をターゲットに発信しなければなりません。身近な自前のメディアとしてFACEBOOKを使いました。

またラクスルでフライヤーを300枚つくり、サッカー初心者をターゲットに配りました。

このイベント費用はチームメイトから集めたコート利用料の余剰金や、チーム名を印刷したタオルをメンバーや知人らに1枚500円で販売した利益から捻出しました。

当日は、田中選手(10番)や大畠選手(8番)ら大勢の選手たちが公私に忙しい中、フットサル普及への思いに賛同して頂き、参加してくれました。

コート利用が6,000円×6区分、子どもらへの参加賞や特別賞、フライヤー代などの支出で多少のマイナスも出ましたが、おかげ様で定員いっぱいになり、はじめてボールを蹴る子どもらにも笑顔で帰ってもらうことができました。

また蹴猿メンバーも様々な負担が生じる分、ミキハウスの選手とフレンドリーマッチを設定し、「自身も楽しむこと」を重視しました。結果はもちろんボロ負けでした(笑)。

■藤井健太さんを招いて東日本大震災のチャリティーイベント


2018年はチャリティイベントを試みました。東日本大震災で親を亡くした子どもらを支援しているハタチ基金への募金です。

寄附をするために金策に乗り出しました。まずはチームのプラシャツへの企業ロゴ印字をFACEBOOKで募りました。2日ほどで企業枠10社が決まりました。


本当にありがたく感じました。また、フットサルのワンデイ大会などでフランクフルトも販売して売上金全額を寄附へ。

さらに、近隣の市役所チーム(富田林、松原、河内長野、柏原)からも寄附を募りました。最終時点で寄附額が10万円を超えました。

18年3月4日、東日本大震災の3・11を控え、同じ松原市のMIZUNOで、元フットサル日本代表の藤井健太さんをお迎えしたイベントを開催しました。

藤井さん参加のワンデー大会へのエントリーなどでつながりができ、藤井さんの親友でもあるcozal.futsalの毛谷村代表にも協力を頂き、藤井さんの出演が決まりました。

3部構成で、1部は小学1、2年生、2部は小学3、4年生、3部は小学5、6年生対象でのべ90人が集まり、藤井さんと一緒にフットサルを楽しみながら、募金を行いました。

藤井さんは参加した子どもらにフットサルを教えつつ、当たり前のようにボールを蹴れることに感謝してほしいと伝えていました。


当日、ケーブルテレビのJ:COMさんが取材に来てくれました。メディアに取り上げられることで、注目を集めるだけではなく、露出したチームメイトの熱量(モチベーション)もあがります。

イベント企画やチーム活動の目標を達成するために、メディアを活用する戦略は有効です。
メディアは3つあります。わかりやすくするために市役所の広報担当で例を挙げると、

オウンドメディア(自社媒体)…自治体広報誌・SNS・Webなど
アーンドメディア(報道機関等)…新聞・テレビ・雑誌など
ペイドメディア(有料広告)…折り込み広告・バナー広告・CMなど

この3つをうまく使いこなす「メディア活用戦略」は私たちの目標がぐっと近づく可能性を秘めています。

私は現在代表を退きましたが、蹴猿はこれからも後輩たちがエンジョイフットサル日本一をかかげ、子どもらのフットサル教室の開催やチャリティフットサルを続けることを目標に進んでくれることを期待しています。

社会貢献活動を続けることって簡単のようで簡単ではありません。

羽曳野市出身で大リーグで活躍しているダルビッシュ有投手は公式戦で1勝を挙げるごとに羽曳野市への寄附を続けてくれています。

平成20年から始めているので10年を超えました。その寄附は児童養護施設を退所して暮らす学生への支援に充てられています。

今年もフランクフルトなどを販売し、寄附金をハタチ基金に届けます。

フットサルの有名選手や強豪チームもそれぞれに、普及を進めたい気持ちを持っており、エンジョイチームであっても協力して頂けるというのが実感です。

最後にチーム活動を通して、積極的に動ける若い世代の育成ができれば最高だなと思うようになりました。

(了)

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