トップリーグ開幕を前に①〜花園は遠し〜

花園ラグビー場

『甲子園球場』と並ぶ高校スポーツの聖地。

『花園』と聞いただけで、大抵の大人は

＝高校ラグビー　と連想できる。

しかし、『花園』　ある種ロマンチックな響きさえあるこのラグビーの聖地が、

一体どこにあるのか？

その具体的場所を知らない人は多い。

大阪府内にあるらしい。

バーネットの名作『秘密の花園』の如く

その場所はわかるようでわからない。

日本全国、『推し』のチームもしくは選手のために試合を行脚できる女性ファンならともかく、私のような東京にすむプチラグビーファンには、

試合会場　花園

と読んだだけで、その試合は

＝行けない。

それが当然の帰結だった。

ジャパンラグビー　トップリーグ2021 

2月20日開幕

トップリーグ。2020年2月22日の試合を最後に休止した事を思うと、再開までに約一年の実に長い月日を要したことになる。

開幕戦に行きたい！！

ささやかに生きるプチファンの私でさえそう思う。

私が楽しみたい、もちろんそれもあるけれど、

一年に及ぶ忍従を強いられた選手スタッフ達を応援したい！

という気持ちが強い。

そして私は、改めて示された試合予定表をみて驚愕した。

遠い！

新型コロナウイルス感染対策の一環として、

一会場には一試合

の原則が貫かれていた。自然と会場は日本各地に散らばることになる。もちろん、ラグビーを周知してもらう、という営業的要素もあるのだろうが。

私が驚愕した視線の先、、

21日　ヤマハ発動機ジュビロ　花園

28日　ヤマハ発動機ジュビロ　花園

ちょっと待ってくれ！静岡県地元密着チームがどうして開幕から二戦連続で大阪に遠征するんだ？

開幕戦は、相手チームが先に記載されている事で事情は理解できた。

アウェー戦扱いなのだ。

開幕戦は日野レッドドルフィンズ　でも

日野の本拠地は、その名の通り東京都日野市。

第二戦に至っては、ヤマハが先に書いてある。

ホーム戦扱い、じゃないのか？

しかも第二節の相手はリコーブラックラムズ

リコーの本拠地は　東京都世田谷区だ。

普通に考えたら、開幕戦は東京都内、第二節はヤマハスタジアムのはず。

ヤマハスタジアム、まさか工事中？？

この、実にチームにもファンにも理不尽に過ぎる会場設定、一体何があったのだろう。

チケット一般販売は既に始まっているが、花園は未だ空席がある。当たり前だろう。

どんなに行きたくても、両チーム共にファンが応援に行けないのだ、遠すぎて。しかも一応東京も大阪も緊急事態宣言中なのだ。

タッキーさんの開幕戦が観たかった。

娘が口にする『タッキー』とは、某芸能事務所社長であって、娘の友人は全て当たれば50万円分の舞台チケットを申し込んでいた。しかし、

私の言う『タッキー』は、ヤマハ発動機ジュビロのGM兼監督の事であって、流石に50万円分のヤマハのチケットを申し込んだことはまだない。

(会報誌スクラムジュビロから借用した一コマ。横顔の凛々しさと、80年代アイドル風の翳りのない笑顔が魅力の47歳。堀川隆延GM兼監督)

ついボヤきたくなる。

何の躊躇いもなく花園のチケットをファンクラブ経由で申し込める女性ファン、羨ましいなあ。

『早稲田時代からタッキーを追いかけ○十年』

みたいなコアな女性ファン、磐田市内にいるんだろうなあ。

行けない、と分かりつつ、路線検索アプリ『駅すぱあと』で東京駅から花園ラグビー場最寄駅『東花園』駅までの乗車時間を調べてみた。

約、、3時間半⁉️

大阪府にあるからといって、

新幹線新大阪駅の目の前にあるわけではないのだ。新大阪駅からは、在来線を乗り継いで約30分ではあるが。

花園は、、やはり遠かった。

今月、私はタッキーさんが試合前にグラウンドに立つ姿を生で見ることはできない。これは確定だ。でも、

3月6日　ヤマハが秩父宮にやってくる！

この日が来るまで、カメラの練習をしておこうか。あの横顔を記憶だけに残すのはなんだか寂しい。

この投稿を書いている途中、キャノンイーグルスから

チケット当選

の知らせが来た。

女とは勝手かつ薄情なものだ。

タッキーさんには会えなくても、永友君には会えるかも。

トップリーグ各ファンクラブのチケット発売の日

私は超現実路線を貫き、学生時代の憧れ

永友くん、こと永友洋司さんがGMを務める

キャノンイーグルス

に申し込みをしていたのだった。

(1992年早明戦特集号からの一コマ。色白で鼻筋の通った面差しと、柔らかな語り口が魅力の49歳)

日曜日は、、永友くんに会えるかも！

映像でしか見たことのない『雲の上の人』。SNSなどない昔、大学ラグビーのスターは今とは比較にならないほど遠い存在だった。

週末への期待に心を浮き立たせながら、『駅すぱあと』の検索にはため息をつく。

花園は、、遠い。

つくづく、ファンとは身勝手なものだと思う。