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ラグビー部員と『ツーブロック』〜監督、部員は必要に迫られているんです!〜

今から一年近く前の話になる。

東京都教育委員会は『一部の都立高校の校則にある髪型の制限、具体的にはツーブロックの禁止』の理由について

外見が原因となる事故、事件の防止』と回答していた。

このニュースに日本中が『馬鹿じゃないの😅😅』と呆れただろう。

しかし、これは一部の都立高、ヤンチャ系男子生徒の多い学校に限った話ではない。

全国のラグビー部、しかもそれなりに強豪といわれる学校でも『ツーブロ禁止』という校則、部則を設けている事がある。

ツーブロックとは、

襟足から髪の中側を剃って髪が段になっている髪型のことだ。

私の世代だと『要するにYMO時代の坂本龍一でしょ』とつい思いがちだが💦

外側の髪をある程度長く残して刈り上げ部分を隠すらしいので若干違うらしい😳😳😳

もう1人、すぐに思いつく男性がいた。

横浜キャノンイーグルス監督沢木敬介さんだ。友人に聞いてみると『ツーブロ風』らしいが。

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(写真右が沢木さん)

先日、J Sportsのゲスト解説に出演されていたが、かなりツーブロだった😳😳というかツーブロを通り越している😳😳😳😳😳

なぜ男はツーブロにしたいのか

行きつけの美容院でいつもの美容師さんに聞いてみた。

『要は一番手軽なんだよね。髪の毛が多いとか、硬いとか、癖毛とか、そういう子は、中を刈ると全体の見栄えがスッキリするわけ。簡単に見栄えをスッキリできるから人気なんだよね。』

『なんで禁止にする学校があるんでしょうね。』

『中を上の方まで刈って、外側の髪を短くしたり、アレンジで中をわざと見せるようにすると、いかついお兄ちゃんになるんだよね。程度の問題だけど。切り方やその後の各自のアレンジの仕方で、ああ、ちょっといかつくて怖いお兄ちゃんだな、と思われるんだろうね。ヤンチャ系に絡まれるとしたら、それは服装との組み合わせもあるよね。』

『若い人の髪型なんですか』

『いや、30代、40代でもいるにはいるよ。手軽だもの。アレンジとか服装とか間違えなければ』

この美容師さんの話を基に、帰宅後

『2001年 サントリーサンゴリアス対ウェールズ』という名勝負の録画を見直してみた。

なるほど、納得した。

10番をつけた20代半ばの沢木さんは、とにかく髪の毛が多くて、おそらく硬いし若干クセもある。

15番の小野澤さんがジャニーズアイドルの様にサラサラな髪をなびかせて走っていたのは、小野澤さんが直毛で量も少なめ柔らかい髪質だからだ。

他の選手にも注目してみた。

現サンゴリアスGM栗原徹さん、現静岡ブルーレヴズHC大久保直弥さんも『髪の毛硬い、多い』派だ。おそらく男性はこっちが多数派なのだろう。あの頃の沢木さん達はさぞ毎朝のお手入れに時間がかかったに違いない。

要するに沢木さんは『半分オシャレ、だけど半分は必要に迫られて』のツーブロなのだ。

これは現代のラグビー部部員にも当てはまる。オシャレしたい、という気持ちも、もちろんある。女の子にモテたい、気持ちもある。

しかし、それ以上に、この忌まわしい『多くて、硬くて、癖毛』の髪をどうにかしたいのだ。男は女性の様に『とりあえず伸ばして誤魔化す』ことはできない。

しかしツーブロを許可するどころか、部員全員に丸刈りを強制したり、『試合に負けた、練習がだらけてる』ことを理由に丸刈りを命じる監督、コーチは少なくない。

これは断言できる。強制で『髪を剃る』、これは人権侵害そのものだ。如何なる理由も許されない。『頭を裸にする』行為が許されるはずもないのだ。

髪がなぜ生えているか、神が創り給うた人間の形である以上理由はある。保温であり脳の保護だろう。

それを強制的にバリカンで剃り上げる行為は、『お前は俺の奴隷だ』と命じているのに等しい。部員に与える屈辱と恐怖、心にうける傷は浅くはない。

いや、監督、コーチはこの傷の深さを知っているからこそ、丸刈りを強要する。目先の試合に勝つために、振るってはいけないムチを振るのだ。

試合に勝ちたいなら、部の雰囲気を引き締めたいなら、言葉を尽くして部員と話し合うほかない。

大人である以上『うまい言葉がみつかりません』では済まない。

殴る、暴言を吐く、は論外としてツーブロを禁止して丸刈りを強制する、これも自らの指導力の低さを部員に示している、そう考えて欲しい。

髪型は大事だ。頭の形が丸見えになるということは、人に言えない傷や凹みまで晒すことになる。絶壁だったり、おでこが出ていたり、ましてその特徴をからかうのはいじめという名の犯罪行為だ。

全員ツーブロでもラグビーは強くなれる。そういうチーム作りをしてほしい。それに自分の容姿に自信が持てれば人は前向きになれる。ラグビーにも、それ以外の生活にも。

あのウェールズとの試合から20年近くが経ち、さらさらヘアの小野澤さんは、静岡アザレアセブンゼネラルマネージャーを始め、ラグビー界の様々な分野でご活躍されている。

アザレアセブン通販グッズのモデルもされていた。 

あのアイドルの様な爽やかな笑顔は健在だった。

しかしさらさらヘアの男性なら誰もが向き合う『ハゲとの戦い』真っ最中でもあった。まだまだ小野澤さんはこの運命に勝っているが。

この仁義なき戦いは若い頃『髪の毛が多くて硬い』系で悩んだ沢木さん達には無縁の悩みだ。人生とはわからない。

横浜キヤノンイーグルスは、2021シーズン開幕節でまさかの逆転負けを喫した。しかし第4節以降破竹の勝利を積み重ねた。

たしかに沢木さんは開幕節からガチのツーブロではあったが、その後髪を伸ばしていたわけではない。

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(開幕節の沢木さん)

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(シーズン最後の試合となったプレーオフトーナメント準々決勝の沢木さん)

全国のラグビー部所属の学生さんに伝えたい。

監督コーチに髪型を注意されたら、

『横浜キヤノンイーグルスの沢木さんもツーブロです』

『沢木さんが丸刈りになったら横浜キヤノンイーグルスは優勝するんですか』

と問いかけてみよう‼️







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