シェア
くちなし書房
2022年7月6日 13:06
700字程度の掌編小説です。久々に街へ出た。私の知っていた景色とは随分と違うことに少し動揺しながらも、ふと見つけた「鏡」という店に立ち寄った。店の中に席は多くないものの、多くの客が訪れているようだった。鏡という店名からは想像できないであろう、異国の“トウフ”という食べ物を使った甘い菓子を出している。味には自信があるようで私の他にも既に数名の客が匙を器用に使いながら食べていた。