見出し画像

鳥と舟『累々と花は詠たう』観劇

鳥と舟演劇公演7わ『 累々と花は詠たう 』
@小劇場メルシアーク神楽坂

鳥と舟さん(⇒X(旧Twitter))の演劇公演を観に行ってきました。
※掲載した舞台写真は[転載可能]とのご案内があったものです

お芝居を観たい

新国立劇場などで上演される上質なお芝居に魅了され、ストプレ熱が高まっていたここ最近。もっと幅広く色々な作品を観てみたいなと【CoRich舞台芸術!】さんで公演情報を見ていた時に、偶然目に留まった作品です。

鳥と舟さんのことも、ご出演されている役者さんたちのことも、存じ上げていなかったのですが、事前公開ビジュアルに惹かれ、お芝居の世界観にも興味を持ち、観に行くことに。

舞台作品は普段から色々観ているものの、ある程度の規模のものが多く、小劇場は未知の世界。大分前から公演情報は得つつも、何の縁もない人間が突然観に行っても良いようなものなのだろうかと、なかなか申し込む勇気が出ず、割とギリギリの決断でした。

演劇と短歌とディストピアSF

【あらすじ】
2984年、18時の教室で、末摘花は橙の中に”紫”を見つける。「私の遺書を短歌で詠んで」と紫が言うから花がそれを詠んでやると、彼女は橙の底に沈んで死ぬ。永遠の黄昏が訪れて、その慟哭の中で花は失った紫を機械人形としてつくりあげる。しかしそれは”紫”なのだろうか。花はうたた寝の中で魂の所在を問い続ける。

鳥と舟『累々と花は詠たう』 公演案内より

何時なのか、何処なのか、誰なのか、夢なのか、現なのか……
何となくわかるけれど、何となくわからない
ふわふわと、そこにあるのかないのかもわからない空間を漂っているような、儚くも美しい、不思議な世界観。

公演案内にあった『演劇と文学(短歌)の融合』の通り、台詞の多くが五・七・五・七・七の五句三十一音。淡々と紡がれる台詞も多いのですが、一つひとつの言葉が美しく、心地よく降り注いできました。

本作のもう一つの重要な要素である『世界観(ディストピアSF)の創造』。物語の背後には様々な設定が。(物語に大きく関わる部分もあれば、事前情報として見ていなかったら気付かないようなものも。)

開演前の物販で公演台本を購入させていただいたので、詩を味わいながら、もう一度あの世界に浸りながら、じっくり読んでみようと思います。

『紫』を演じられていた、水面玲良(みなもれいら)さん、
役柄上呟くような台詞も多い中、その言葉が鮮明に、印象的に客席に届く……素敵な役者さんだなと思いました。

小劇場も熱い

何か月も前からチケットが発売され、即日完売。実際に観劇してとても良かったとしても、チケットの追加なんてできないし、後から公演情報を知った一般の人には入る余地すらない。ファンがたくさんチケットを買い、何度も劇場へ足を運ぶ。そんな大規模公演も多い世の中ですが……
ふとしたきっかけで観劇できる公演も、良いですね。懸命に舞台に挑み作品を作り上げる役者さんたちを観て、パワーをもらいました。
千秋楽ということもあり、演者さんたちとお知り合いの方々が多いと思われる客席でしたが、観に行って良かったです。キャスト扱いチケットや、終演後のキャスト面会等々、知らなかった文化にも触れ、良い経験になりました。
これからも、色々な公演に足を運んでみようと思います。

(※物販購入特典で短歌のパーツを5ついただきました!が、取り違えたのか、何故か五文字3つ、七文字2つで完成しなかったため、自由律俳句で……『丼ばかり 呟く君に 影法師』)


#鳥と舟 #累々と花は詠たう
#青井直人 #メルシアーク神楽坂 #小劇場メルシアーク神楽坂
#ゆかり #水面玲良 #中畑翔子 #渚乃 #松野莉花 #村川彩名 #海月あこ
#小劇場 #観劇 #観劇記録 #演劇

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?