見出し画像

《離島の生活》選択肢がない(少ない)ということ

こんにちは2022年に千葉から、八丈島に家族で移住した「わたる」です。
今回は千葉県千葉市で生まれ育ち、普通のサラリーマン生活を送っていた私が、、、40代で離島で生活するようになって感じたことについて書いていきたいと思います。

選択肢を広げることは良い事だと教えられてきたけれど、選択肢が広がった結果、移住前は選択疲れしていた事にきづきました。

最近ネットワークを広げた結果、新しくお話しする方との機会にめぐまれています。そのような時に「島での休日は何をしているんですか?」とよく聞かれます。
細かく話すと長くなるので大体「基本的にやる事は3つしかなく、晴れていたら海または山で遊び、雨が降ったら温泉。」と分かりやすくお伝えすると、皆さん「そうなんだね~」と半分納得した表情をされるので、さらに続けて「私の場合島に来て選択肢がない(少ない)ということは、案外、幸せなんだなと気づいたんですよ(笑)」というと意外そうな顔をする。そんな話を以下に書きます。

今年になって、私は八丈町が主催してくれた、都民交響楽団によるオーケストラや、落語家による寄席を聴きに行きました。
わたしはオーケストラや日本の伝統芸能にはあまり食指が動かない人間なので、千葉に住んでいた時は、無料でも絶対観覧しませんでした。。。「興味のない事に時間を使うなんて、勿体ない!」という感覚です(笑)

思い返すと、本州に住んでいた時はいろいろな物に選択肢がありすぎてたように感じます。。。
外食をするにも営業時間は長くいつ出発してもよく、価格帯「カジュアル~高級店」、種類「和食、中華、洋食、その他」、場所「徒歩圏~車/電車で行く範囲」などなど。

週末のレジャーに至っては星の数ほど候補があり、家族の個々人のやりたい/行きたい場所も違うので大変でした。。。(余談ですが、私の場合は1日600㎞位までならなんの苦も無く車の運転ができるので、「何をする/どこに行く」を絞るのが大変で本当に苦しんでいました。)

一般的には選択肢が多いことは良いことだけど、わたしは選択疲れをしていたのも事実でした。

八丈島には内地のような選択肢はほぼないです。レジャーも基本アウトドア。海に行くか山に行くかのシンプルなもの。外食もやっている時間が限定的だし、ある程度自分たちの好みにあう店は絞られています。

本土から300㎞離れ、周囲約45キロの離島なので、選択できるワークキャリアもある程度限定されます。結果、他人の成功を妬んだり、自分の能力以上のものを望んだりすることなく、現実的な自分の能力に即した判断ができるようになったと思っています。

話が逸れました(苦笑)話を戻します。

(私にとっては)物理的・心理的に程よい制限が島にはあるので、町が催してくれるイベント的なものは、もともと興味のなかった私のようなものでも「参加する!」「えぇぇぇ行く行く!」となります(笑)。

定期的に企画されるお芝居や映画、音楽界など文化的な催しものは、大体とりあえず参加する!たとえそれが期待外れだったとしても、「このようなイベントを企画してくれてありがとう!良い時間を過ごさせていただきました<(_ _)>」という気持ちに自然となります。

これが内地にいた時だったら「こんなしょうもない事に、時間を使ってしまった・・・。失敗した。やっぱり〇〇に行っておけば・・・■■をしておけば良かった・・・・」という感想を持ったことでしょう。


わたしの能力的な限界であったり、モノの優先順位を付けられないという内省的な考え方もできるのですが、なんとなく同じような感覚をお持ちの方も多いのでは?と最近は感じています。

もちろん、いい事ばかりではありません。これを書いている2023年11月20日現在、物資を運ぶフェリーが4日来ていないため、生活物資が島のスーパーから姿を消しています(笑)。風が強すぎて1年半大切に育て、ようやく蕾ができたバナナの木が折れました(涙)。内地では安くなったと聞いている白菜は1玉750円くらいでした(これでも安くなった)。

選択肢があり過ぎる現代は、「自分が予想できる選択しかしてこなかったので、逆に興味・経験の幅を広げられていなかった事にきづいた」という話でした。

■別のシリーズ【息子ふたりと1ヶ月インド旅行に行った話】

移住を考えた時、移住先の情報収集や移住先の家・仕事についてなど移住先選定に向けての行動や情報に着目しがちですが、わたしが移住活動を行う中で一番大事だと分かったのは、「自分の気持ちを整理し、自身の欲求に素直になること/気付くこと」さらに「家族や親せき、職場など第三者に気持ちを知ってもらい、理解が必要な場合はそのコミュニケーション設計をどうするかということ」でした。
上記のことに悩まれている方はぜひ、私といちどお話ししませんか。
ご興味ある方は以下をご確認ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?