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シンプルに行きましょ!

 


思うほど人生は長くない。
案の定私はとうに人生の折り返し地点を
過ぎている。

こんなはずじゃなかった。
だけどこれが抗えない現実。

シングルマザーとしてずっと生きてきた。
成人した息子は自立してくれないし。
まだまだ私の人生、前途多難なのである。

ある日のことだ。
偶然街で十数年ぶりに高校時代の女友達に
バッタリ出くわした。

久しぶりに見た女友達は、どこの奥様かと
思うほど見違えて見えた。
それから彼女とはたまに会うようになったのだが、そんな彼女から、

『どうして結婚しなかったの?』と
質問されたことがあった。
結婚しているのが当然のように聞こえた。

『どうして?』と言われても私としては
好んで独身を貫いていたわけじゃない。
結果的に結婚しなかったというか、できなかったというか。
それがホントのところだ。

子連れの再婚はやっぱりハードルが高い。
要領の悪い私は、新しいパートナーなど
すぐに見つけられる方が不思議なくらい。
それでも当時は結婚相談所に入会したこともあった。
でもやっぱり自然な出会いの方がいい。
そう思って退会した覚えがある。

夫との結婚生活は3年でピリオドを打った。

そんな夫から、
『無駄な3年間だった』なんて言われて。

恋愛結婚だったが喧嘩が絶えず、私は結婚
というものに今でもあまりいいイメージがない。
相手次第なんだろうとは思うが。
もっといい旦那さん見つけたかったな…
優しくて包容力のある人とか。
そんな人とだったら、今も幸せに暮らせて
いたかもしれない。

長年連れ添ったお年寄りのご夫婦を見かけると、羨ましくなってしまう。
どうして私だけ幸せじゃないのか、と。

自分にも全く非がなかったとは言わない。それでもやっぱり理不尽だな、って。

元夫も別れようと思ってた、と言った。
最初に離婚を切り出したのは私だけど。
そこからはもう離婚に向けて話が進んだ。
離婚で誰が得をしたかは言うまでもない。

やっぱり泣きを見るのはいつも弱いものと相場が決まっている。
案の定元夫は息子が中学に上がった頃に
再婚を果たした。

私は今でも生活苦で四苦八苦してるというのに。
必死に生きてきたというのに。

それでも私はこれで良かったと思う。
あのまま彼といる方が地獄だったから。
今で言うモラハラ夫だった。

別れも時には必要なのだ。
あの時あの決断は正しかったのだ、と。

離婚届けを提出した日の、不思議なほどの
解放感が今でも忘れられない。

確かに経済的に今も困窮してはいるけど、精神的には今が一番充実している。

体の不具合でメンテナンス中の私は、今は休職している。
ただ仕事もあるし、なんとかこの先の人生も私なりにマイペースで歩いて行こう!

生きてさえいればなんとかなる。

そういえばあの女友達から言われてた。
『見ててくれる人いるから』と。

私の運命の人は、今どこにいるのかな。














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