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社会人6年目、真剣に投票してみた。

どちらかというと社会問題には興味のある方だったけど
いままですごく真剣に「投票」行為をしていたかと言うと、
正直、「すみません」と言うしかない、サクッと検索して
”それっぽい”ところに投票していただけだったと思う。

もちろん投票行為が大事なことはわかっていたはずだし
自分の1票で社会が変わるかもしれないからってこともわかっていただけど
投票までに何をしたらいいかわからなかったし
その投票がどんなふうに自分の生活に影響するのかわからなかった。
だから「適当」で「無関心」な”若者”だったと思う。

そんな私が都議会選を通して変わったお話。

そもそも生まれながらの東京都民ではない

私は島根県出身で、人口は全国ワースト2位だ。
言うても学校の規模はクラスで25人を割るぐらいの公立小中学校で育った。
私はそこで今思えば「多様性」を感じていたんだと思う。
もちろん地方も都会もいい点があるから、どちらかを否定する意図はなく、
自分にとっての条件を、自分はいいように転換できたんではないか?という話である。
何百人も何千にもいる社会規模で育っていたら、自分と似たような人は何人かいたかもしれないし、友達と似たような人も何人もいたのかもしれない。
でも、田舎だったから家族構成も親の職業といったバックボーンを知っているなかで、際立つ「個性」をお互いに感じ合い、ぶつけ合いながら生きてきたと思う。

町でゴミの標語募集が行われて、入賞したら町の至る所に標語が立て看板で表示された。
夏休みになったらみんなで海岸掃除をして、朝のラジオ体操をした。
そこには地域のおじいちゃんおばあちゃんがいるのが当たり前だった。
町内運動会もあって何回も競技にでたし、秋祭りは該当地域の子は給食を食べたら帰ってよくて、神輿を担いで地域を練り歩いた。
自治会の中に班があって、私が就職した時は班の人が就職祝いをくれて一軒一軒お礼をして回った。
嫌な時もいっぱいあったけど、自分にとってはこれが普通の生活で、そこに全く違う人がいるのに一緒に何かをしているという小さな「社会」を感じていた。

就職して、何個か地方都市をまわって2020年の春に東京へ来た。

東京へ来てわかったこと

東京は多様性に満ち溢れていて、可能性がいっぱいのまちだとずっと憧れていた。
だけど多様性というか人間の種類が多いだけで、そんな人はいっぱいいたし、その人の外見しかわからず何が多様性だ?と思うようになった。
コロナ禍に東京に来たからかもしれないが、全然「人」のことがわからないまちだった。
でもその中で唯一自分をまちの当事者へと引き戻してくれるのが「ニュース」だった。
大都会のニュースはどこか田舎には関係ない部分があるように思っていたのが、今、目の前で起きていることで、実際自分も目にしたことのある光景だったりした。
ワイドショー的なニュースに飽き飽きして、たまたまチャンネルをまわしたのが東京mxだった。
朝の7時から「モーニングクロス(クロス)」と言う番組ではいろんな論客が来てはニュースについて話したり、専門分野のオピニオンを提示していた。
とってもかっこよかった。自分の「知りたい欲」が爆発した。なのに、そんなクロスは2021年の3月で終えた。
そして「モーニングフラッグ(モニフラ)」という名前に変わって4月よりZ世代をコメンテーターに迎え新しい番組となった。

自分も社会と繋がっていたかった

最初はクロスと違う「モニフラ」に戸惑ったし、味気なさも感じだけど、その分自分もコメンテーターだったらどう答えるだろうかと一緒に考えるようになった。
必死にアウトプットする練習をTwitterで行い、他の視聴者さんとコミュニケーションをとった。
Twitterの機能のスペースで行う、番組後の「放送後のお打ち合わせ」ではたまに発言させてもらい、より自分の「知りたい欲」は増していった。
ニュースで社会問題を知れば知るほど、どこかで自分と繋がっていて、田舎に住んでいた時のような社会との繋がりを感じつつ、そこにあるたくさんの問題に感情が動かされるようになった。
もっと社会に繋がっていたい。
社会の構成員の一人として責任を果たしたい。
なんとなくその思いは、「『知ることは面白い』を感じる人を増やしたい」という自分の夢の解像度を上げつつも、大きな会社にいる身動きの取れなさに歯痒さを感じさせていた。

でも、目の前には都議会選がある

都議会選がやってきた。わたしも社会に関われる!そうなると超楽しみだった!
若者は政治に興味ない?嘘だ。少なくとも私は興味がある。「モニフラ」で選挙経験の多い先輩たちにどういう観点で立候補者を決めるのかを学びながら、自分も調べて投票することにした。
せっかくだから友達も巻き込もう。自分が誰か一人でも動かせるように。一緒に選挙をポジティブに取り組むことにした。

私が投票までにしたこと

まず、選挙公報。届いた紙を見ながら目を通した。
○○党公認…○歳…現職…そういう違いは分かったけど、マニフェストは明らかに自分の意見と合わないものは除いて、正直どれもこれも「悪くはない」気がした。
ただ、どうやって実現するんだろう?議員になったら、具体的にこのマニフェストでどう行動するんだろう?ってわかんなかった。
たまたま公共関係の仕事をしているから議会と行政の関係はわかっているつもりだし、議会議事録も見たことあるけど、なんか結びついてこなかった。
だからNHKがまとめている立候補者アンケートだけ見ててもだめだ!と思って、街頭演説に行って、質問をしたりした。わかんないから「何に1番力を入れて、どう行動するのか」って聞いてみた。でもうまく答えを引き出せなかった、そうやって時間の取れるお休みの日に友達と一緒に調べてみた。

やってみたことはこちら
①選挙公報を読む

②NHKのまとめた「立候補者アンケート」を見ながら選挙公報にメモする
 明らかに考えの違う人は自分の候補から落としていく
 党の意向がある中で議員個人がどう答えているのかを重視してチェックしてみた
③気になる人を半分ぐらい残して個人HPやTwitterでの活動報告などを確認する
 現職であればどんな質問をしていたのかもチェックした
 公約に中身があるのかないのか(具体性があるかないか、実際の問題をイメージしているのか)で候補を絞っていった。
④残った人の引っかかる部分をメモして街頭演説に行き質問する
 回答した内容やその一連のコミュニケーションの中で市民の声を拾ってくれそうか、支援者の声を広いそうかを判断した。

私はこうやって候補者を決めてみた。
これ全然めんどくさくなくて、友達と「言ってること違うくない?」とか「これとりあえずジェンダーって言ってるけど、中身全然違うよね?」とかツッコミをいれながら#フラペチーノを飲んで調べてたから楽しかった。
しかも実際に政治家に声をかけたら自分がわからなかった点をどう考えているのか教えてくれるわけで、この作業を通しながら、すごく政治と、社会と、自分の生活はグッと近づいた気がする。

私たちは投票まで何をしたらいいかわからなかったんじゃない?

なんか、選挙に対してこんなにポジティブにそして真剣に望んだら、当日の1票は手が震えそうだった。自分の判断が間違っていたらどうしよう、変な社会にしてしまったらどうしよう?思い過ぎかもしれないけど、それぐらい社会を変えてくれ!そう思って投票した。すっごくすっごく大事な1票になった。

いままで、こんな気持ちは味わったことなかった。
投票の仕方がわからないわけではない。
社会問題に興味がないわけではない。
なのに”無関心な若者”だった。

きっと、上っ面のそのときだけの簡単な「まとめ」で判断してるだけだから、自分の1票がどうでもいいもので、そのあと政治がどうなろうと自分の関係ないことのように感じていたんだと思う。

でもこうやって自分で調べて議員を吟味したら、生活といかに密着していて、大事な1票を投じるのかがわかった。

一緒に”有権者”になろう

今年は衆議院選挙がある。
また同じように調べ込みたいと思う。
そして一緒に調べて投票する楽しさを感じる仲間が増えるといいなと思っている。
ぜひ一緒に調べよう。
若者は政治に興味ないなんて言わせない。
私たちの未来だ。私たちだって意見を言わなきゃいけない。
「#若者だって政治に興味ある」でこの投票までの気持ちや行動をTwitterに記載しているので、気になる人は見てみてほしい。

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