見出し画像

小さな庭の物語~こたちゃんがきた~

こんばんは。
今日は いかがお過ごしでしたか?
週末 ゆっくり休めましたか?
一週間 お疲れ様でした。


さて
今日は 庭は 嬉しい日でした。
やっと お昼間 こたちゃんたちが やってきたのです。
おじちゃんが 昨日のうちに樹の枝やはっぱを落としてくれたので
少し 日当たりがよくなって明るいお外で遊びました。
どんなだったかって?
はい。
ママに教えてもらいましよう。


それから 上のさだまさしさんのうたは しみじみ、ママのおじいちゃんを
思い出し 少し泣けてきて 載せました。良ければ 聞いてください。
長いけど。。。(笑)

いもむしとはいうものの 少し 体が大きく また蝶にもなりません。
そこは フィクションなのでお許しください。

ちりん ちりん♪

はああい!
ママ!ママ!早く 早くぅ!

朝から 高いこどもの声が狭い庭に響きます。

はい、はい。ただいま。。
そう言いながら ママが玄関へ行きました。

ドアを開けると

え?
ああ
びっくりした!
こたろうちゃん?おはよう。ようこそ!💞

ママは陰に隠れて顔だけ出してる小太郎くんにご挨拶しました。
そして 
鈴子ちゃん。さすが おんなのこ、お行儀がいいね。

はい こんにちは。よくきたねえ。遠かったでしょ?なにで来たの?

にゃにゃにゃ・・・。

そうね、緊張するよね。。大丈夫。とらさん 呼んでるからね。ゆっくり
してね。とらさん まだ来ないかしらね。

あの。。。ぼく。。たろうです。。いもむし たろうです。
 ぼうやは 真っ赤になって しどろもどろで 挨拶をしました。
なにせ この辺りのアリくんやカマキリくんしか 知らない
せいぜい ノラのとらおじさんしか知りません。
だから 緊張します。
でも それは みな 同じ。初対面なのでねえ。。


こたろうちゃんのおかあさん こんにちは。
ご挨拶が 遅れましてすみません。
わたくし いもむし たろうの母でございます。
こんな狭いところにお越しいただいて ありがとうございます。

いえいえ こちらこそ お邪魔させていただいて嬉しいです。
小太郎も鈴子も外にでて遊ぶのは あまりないので 喜んで
喜んで 今朝から ぐるぐる回ってるんですよ。ねえ。

こんなふうに おとなが挨拶を交わしている間に 3匹は
それなりに 馴染んできたのか 遊び始めました。

こたちゃん
このお庭は 誰も来ないから 走っていいんだよ。ほら、
ちょうちょくんも来た。あ だめだよ、こたちゃん。
ちょうちょくんには パンチしないよ。空振りだよ。ぼくだって
見てるだけで 目が廻るもの。
ねえ こたちゃん おばちゃんが シートおいてくれたから
どうぞ。
なにして 遊ぶ?

にゃにゃ。

おばちゃん こたちゃん なんて言ってるの?

ああ ごめんね。こたはね お話しとか、あのフェンスのクライミング
とかしたいらしいの。でも迷惑よねえ。

いえいえ いいですよ。あの壁は 頑丈だと ここの主から
許可でてますから。

あら
そうなんですか?
よかったねえ、こたちゃん。

じゃあ 私たちはあちらでお茶しましようとママが誘いました。
こどもたちだけで 遊びます。

そうそう。おかあさんが お手紙で書いてました。

「たろうくんのママへ
こたろうは おとなしいこです。好物はやっぱりお刺身。
お刺身と言うと目が違ってきます。台所で出すまで待ちます。
あとはチュールとか猫かん、カリカリはシーバとか懐石。体に良いものは食べてくれなくて困っています。でもお弁当を持っていきますので お気遣い
されないようお願いいたします。とにかく 遊びに行けるだけで もう
大喜びなの。わくわくしてるの。わたしも 沢山 お話しできて嬉しいです
。。。小太郎の母」

だから 適当にお昼ご飯は食べましよう。お弁当もあるし。
奮発してお刺身 あるよ。
こうして みんな、集まりましたが
写真を撮れないので ごめんなさい。
お見せできないですね。でも会話なら。。

ぼうやが言います。
ねえ こたちゃんは バスに乗ったことある?
めじろおばちゃんがね
バスのお話を聞かせてくれるの。。ぶーって速く走るって。。

にゃ。ぼくも 乗ったことないよ。鈴子もないよ。おかあさんの
車で お医者さんとか行くけど。。町にはいかないもの。にゃあ。

そうかあ。。ママ!こたちゃんも バス知らないって。ふふ。おんなじ
だね。ふふ。ぼく 学校 行かないから バス乗れないんだ。。

にゃ、ぼくもだよ。よかった。。わあい。。ふふ。

そうねえ
おさじさんの使い方下手でも そのうちできる。
バス 知らなくても そのうちわかる。今は 元気でいてくれること
って ママたちはにこにこしながら 聴いてます。

きっと いいお友達になれますね。今日は 沢山遊びました。
隣の原っぱでとったねこじゃらしで 遊んだり 鈴ちゃんは
お庭のまるむしくんを転がして遊んだり。寝っ転がって お空を眺めて
笑い合ったり。ほんとに 楽しかったの。今度は こわあいカマキリくんの
ハンターの話を 教えてあげるねと とらねこが言ってます。こわ。。

わあ
こたちゃん 金木犀のお洋服着てる。。。あ !
いいのいいの 帰ったらお風呂入るからね。いい「匂いね、
こたちゃん 甘いね。。かあさん 食べたくなっちゃうよ。

えええええ!ママ おばちゃん こたちゃん 食べるの?くすん。

うそうそ!食べたいくらい 可愛いってことよ。ごめんね。


びっくりした。。ねえ ママ。

(笑)

あら
こんな時間。お暇しなきゃ。。みんなお昼寝よね。

えええ お泊りしていけばいいじゃない?ぼく お布団
。。

ありがとね。うん ありがとう。なんか泣けてくるよ、おばちゃん。
たろうくん。また来るね。こんどは いっぱい遊ぼ。ここは平和だね。
じゃあ またね。ありがとう。。

さよなら~にゃにゃ。にゃあん。


帰っちゃったね。
会うまでは 楽しみで でも帰られると寂しい。
また ふたりだもの。
でも また来るよ、きっと。
まだまだ お話ししたいこと いっぱいあるもの。
こたちゃん ご病気して お目目が
見えなくなったらしいし 中央公園に捨てられてたらしいし
だから 悲しいこといっぱいあったんだ。

ぼくはママが ずっと 一緒にいるから 寂しくなかった。
昨日 夢見たの、ママ聞いて。

パパが お星様から おうちに帰ってきたの。
それで 急いで言うよって。

うん。なんて言ってたの?

今は 子どもだから 分からないだろうけど。
大きくなったら 世界中のひとたちと仲良くして 
守ってくれよ、地球も日本も世界もって。

戦争はだめだよ。
げんこつのけんかと違うんだ。
殺し合いだからな。武器は殺すためだからな。
一生懸命 世界中のひとが みんんなで話し合って
しちゃあ だめ! やめようというんだ。
きみは 素敵なママがいるし おじいちゃんもいる。わかるかい?
強いってのは 力でひとのものを奪うのじゃないこと 知ってるよな。
ママに いうんだ。
こどもたちを 炭鉱のカナリアみたいに 感知させて
泣かせることのないよう 見とけよって。

言い続けるんだと 大きくなったらママにいうんだぞ。

そういってた。パパ。
何のことだかわかんなかったけど ママ
 分かる?

分かるよ。大丈夫。大丈夫だよ。任せて。わかったよ。

さ お昼寝しようか?
ママ 抱っこしてあげるよ。

太陽が 西へ傾いて 風が 少し出てきました。
そよそよと 梢が揺れています。シュウメイギクも
なんとなく元気がありません。夕方だからね。

何日も待って 待って迎えた今日の日を きっとぼうやは
忘れません。
昨日の夜のパパの夢も きっと今日の日の為だったのかも
しれません。
仲良くしようね。
そう 教えていたのかもしれません。

分からなくても いい。少し こころに残っていれば。


 

みなさま
退屈ではなかったかと 少し心配をしています。
長話を ごめんなさい。では
今夜は この辺で。

どうか あったかくして お休みください。
おやすみなさい。





















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?