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「限りある時間の使い方」を読んでみた感想

限りある時間の使い方を読んでみた感想

前評価で、よくあるタイムマネジメント本ではないこと、全てをやり切るのではなく切り捨てることを薦めるような本ということを目にしていた。

立ち読みをした時に「生産性オタク」というワードが何回か出ており、自分もそんな感じだったので興味が出てきて読んでみた。

かんき出版 / オリバー・バークマン(著), 高橋 璃子 (翻訳)

感想

前評価の通り、この本はよくあるタイムマネジメント本ではなかった。
方法論がたくさん載っているのではなく、そもそもの時間管理への疑問、時間とは、などそういった哲学的な内容だった。

  • 時間というものを「管理できるもの」と思い込んでさまざまなマネジメントをするが、時間が余れば無駄にしてしまった、と不満になり、時間が足りなくなると作業が終わらない、と不満になる。

  • 何をするにしても、遠い将来のための準備期間と思い勉強や節制などいろんなことをしているが、そうして望んでいる将来の理想像は絶対にたどり着くことがない。

  • あらゆる本は集中するために妨げになるものを取り除く・無視する方法を提案しているが、集中する物事から逃れたくなる衝動自体は本能的なものなので、それ自体に対策をしなければならない。

  • あらゆることには時間がかかり、何度も逃れたくなることを知ることから始まり、それを受け入れてコツコツ積み上げなければ中途半端になってしまう。

実体験からの教訓

  • 事前にスケジュールを細かく決めて動くが、イレギュラーがあるとイライラしてしまっていた。そもそも時間は思い通りにならないという感覚はこのストレスを和らげられそう。

  • 本を読みながら音楽、筋トレしながら音楽、映画見ながら作業など、効率を求めすぎて全て中途半端になるのを思い出した。全てこなさなければという考えから、全てはこなせないという考えを知ることができ、気持ちに余裕ができた。

  • 滝行や美術館に3時間いるという話から、途中でSNSなどを見てしまいたくなるのは人として当たり前、そうやってすぐに逃げるのではなく目の前のことに取り組む必要があるという根拠を知れた。

まとめ

いろんなタイムマネジメント本を読んで、1秒も無駄にしたくないという焦りがある中でこの本を読んだことで、一息つけるような心境に変化したのが良かった。
かといって中長期的なスケジュール管理は全て無駄ということではなく、やりたいことを削ぎ落として集中し、途中苦難があることも理解した上でコツコツ臨むことを忘れてはならないと実感した。

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