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俺TUEEEに生まれ変わる方法があるなら僕が知りたい。

僕は異世界転生モノのお話が好きだ。アニメや漫画、ラノベと、媒体は問わない。

去年の末だったか、今年の頭からだったか時期ははっきり覚えていないけれど、急にそういうジャンルの物が観たくなり、Netflixやアマプラを使って観まくっている。

基本的に、主人公が死んで別の世界に生まれ変わるという筋書きは、僕がキッズの頃から既にあったし。ありふれたと言えばありふれたネタなのであろうけれど、ここ数年の大流行は異常であるように思う。

しかし、昔のブームと大きく違うのは、主人公が現世では冴えないアラサー・アラフォーサラリーマンや、童貞や引き篭もりという人生に絶望しがちな人物像である事。「死んでもまあ良いか」と考えていそうな人物が多い点だと思う。
話の流れとして、「自死」する主人公は少ないが、死の瞬間、やたらと諦めの良い主人公は多い。

「自死」と言えば。

ウイルス騒動で「自死」する人が増えている。
生き難くなった今の世界に絶望したり、
感染者のレッテルを貼られた事で他人にうつすかも知れない恐怖で「自死」した人もいる。
会社を辞めさせられたり、親が首になった事で学校に通えなくなり、希望を失い「自死」。

今後も増えるだろう。

誰一人、安易に「自死」に至った人はいないと思うけれど、異世界転生モノという物語のジャンルは、「自死」を考える人の背中をそっと押すくらいの魅力を秘めていると僕は感じている。

生まれ変わったら、物語の主人公のように、希望のある人生が待っている。
そんな、甘美な幻想を抱かせる。

人並み外れた魔力や魔法のセンスを持っていたり、戦闘スキルがチート級だったり、何の苦労もなく美少女にモテまくる。

よくもまあ、こんな御時世に御都合主義な漫画よろしくこんな「異世界転生モノ」なんてブームが起こったものだと思うが、もしかしたら偶然ではないかも知れないなあと、若干「陰謀論者」的思考の僕は思ったりもするがここでは言及を避ける。

念を押すが、僕は異世界転生モノが好きだし、このジャンルを否定する気は毛頭ない。

僕が言いたいのはあくまでもこういったジャンルは、お話として楽しむに留めるべきであるし、あなたの「自死」の先に「勇者としての第二の人生」や「ハーレム作れるくらいの美少女ホイホイ」に生まれ変わる確率は少ないのだから、頭に「自死」の二文字が浮かんでも迂闊に「異世界転生」の甘い誘惑に背中を押されてはイケないという事だ。

まあ、気持ちは痛いほど解るけれども(苦笑

しかしながら、「自死」を否定している訳でもないので念の為。命をどうするかの権利は本人にしかないと僕は思うので。

ただただ、「自死」が増えている事の一因にアニメや漫画やラノベが関わっているのは何だか悲しい。だから、幻想に背中を押されて「自死」するのは違うよって言いたいのだ。

増えている「自死」と「異世界転生モノ」に因果関係があると言うのも、まあそもそもが幻想なのかも知れないけれど。

タイトル画像:https://pixabay.com/
画像製作者:TweSwe

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