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全員絶対死ぬから今生きてる

たぶん16歳の時。修学旅行から帰ったら誰もいなくて
変な静けさを感じて あ、これは。と思ったら
お父さんが脳内出血でみんな病院にいた

血を流して倒れている父親を母親は発見したが「お父さんはずっと死にたがってたから救急車呼ぶか迷って、一日ほっといてんけどやっぱり呼んだ」と他人事のように漏らした

それはなかなかすごいなと思ったが
近しい人の自殺願望を聞き続けるのは死ぬほど傷付くから正論な気がした

その後 片マヒになり 一時期幸せそうやったみたいやけど
結局またアル中に戻って死んだ

私も絶対死ぬんやとわかった
自分の心臓がまだ動いてることが不思議で仕方なかった

父親の余命宣告を受けた時期とCDデビューが同時期で

「上京の為に貯金したいから働きたいし、お父さんには怨みがあるし 勝手に死んだらええ 知らんわ」
と家族に言ったら

おじいちゃんから「親父が死ぬまでの間、お前の小遣いは俺が出す。上京資金も出したるから実家でお母さん手伝え」と言われて

「おじいちゃんは、私がそこで得ることが絶対あると思ってそう言ってる」と感じて
ほんまにほんまに嫌やと思いながら自分で決めて
実家に住み込んで、運転免許とヘルパーの資格も取り 世話をして 見届けた。

あの時おじいちゃんの言う事聞いておいて本当に良かった。
子供の時から別居だったので、お父さんとの一対一のなんでもない思い出はその期間のものしかなくて
当時は葛藤で苦しみながらではあったけど、今では宝物です。
お父さんの笑ってる顔、色んな顔、ひとつでも多く近くで見れて、良かった。

その上京資金は、東京来てからバイトを掛け持ちして全額返した
たぶんあれ返さんでも良かったんと思う
有り難く貰っていれば良かった。

でも、おじいちゃんが「どうせすぐ諦めて帰ってくるやろ」て思ってるのが私には伝わってきてて
そんな生半可な気持ちではない、ていう意思を行動で示したかったんよな笑 若いね^o^

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