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note3:ゲームの企画書を作るときの言語化能力

ゲーム業界歴10年目、ディレクターをやってます。
複数回に分けてゲームの企画書を書く時に、私が大切にしていること伝えていきます。今回は、「言語化(げんごか)」について、書いていきます。

言語化とは
辞書には、
 言葉で表現すること。感情や直感的なものを説明・伝達可能にすること。
と書かれています。
私の解釈を混ぜながらもう少し補足します。
 自分の気持ちや、感覚、物事の関係性について、自分が認識してる内容を、相手にも同じ内容が伝わるように、言葉にすること
もう少し崩した書き方をすると。
 自分の頭の中の考えを言葉にして、相手に伝えること 
だと考えてます。簡単そうなんですが、これが難しいです。
※よく、言語化は「正確に表すこと」という言い回しを見ますが、企画書を書く上では、もう1歩踏み込んで、自分が理解できる正確な言葉、ではなく、相手が理解できる言葉を選びましょう。また企画書は、1ページに入るテキストに制限があるので、「より短い言葉で」というのも大切です。

企画書に限らず、テキストコミュニケーション(メール/SNS/チャットツール)全般ですが、人によって捉え方が変わる言葉や感覚(〇〇感、~的、のような)を使うと、うまく相手に伝わらないことが多いです。

具体例を話します。
※これらは、私が過去に見た企画書に使われていた文章をnote用にアレンジしたものです(就活用もあれば業務用もあります)

・「かわいい」×「取り合い」×「箱庭」
・敵を倒す爽快感・ドキドキ・ワクワク
・抜け出した時の時の達成感


一見、書いた人の伝えたいことが、しっかり伝わるよう言葉に見えますが、
これらは、読み手が書き手が思っていたこととは、別の内容を想像してしまうか、最悪、何も伝わらないでしょう。

どうして言語化されてない文章が生まれるか
私自身の経験などを、ふまえると
1.そもそも伝える内容(自分の感情など)を理解してない。曖昧な状態。
2.伝えたいことはハッキリしているが、文章を校正してない。

学生さんは、1が多く、企画書を何度か作った経験のある方は2の傾向が多いように思います。

言語化力を鍛える
言語化力を鍛えるには、「抽象」と「具体」を「繰り返す」ことが大切です

抽象化
・伝えたいことの本質を理解する為に、名詞を使わず、伝えたいことの「行為」「事象」「関係」を抜き出す。

具体化
・次に、文章を作り、整える(名詞や形容詞を添える)、この時に語彙があると、表現の選択肢が増え、適切な言い回しができます。普段から本、ブログ、テレビ、スピーチなどに触れ、語彙力を蓄えましょう。

繰り返す
・言語化力を伸ばすには、この「抽象」と「具体」を「継続する」のが大切です。すごく手間なので、つい、思いついたままの文章を書きたくなりますが、1つ1つ丁寧に、自分の「伝えたいこと」に向き合いましょう。

*私もプランナー → サブディレクター →  ディレクターと立場が変わるにつれ、多様なメンバーに、言葉で情報発信する機会が増えてきました。その際、言語化が甘いと、やはり、人によって受け取り方がズレたり、チームが間違った方向性に進んだりします。そうすると、方向性を正したり、再度、説明したりするのに時間がとられ、生産性も落ち、円滑に開発が進まなくことがしばしばありました。

今回のノートはここまで
-ゲームの企画書を書くときに大切にしてること
 ー企画書作成の目的 ←ここは、note1
 ーページ構成 ←ここは、note2
  -言語化能力 ←ここまで
 ーフォント ←次回予定
 ー画像 ←次回予定
 ー作成時の具体的な手順
 ーよくある個人的に△な企画書

次は、各ページの「フォント」と「画像」について触れたいと思います。

余談
メンバーと面談をしていると、「やる気」がでない「モチベーションが低い」といた悩みを抱えているメンバーがいます。人によって度合いは異なりますし、同じことをしていても「やる気がある人」と「ない人」が居ます。
また、昨日までは、「あった」のに、今日になると、「ない」人もいます。この差は、なんなんだろうと思うことがあり、「モチベーション」について、自分なりの見解をどこかで、noteに書ければなと思います。

以上

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