さよならようちえん

私が通っていた幼稚園が今年閉園した。

理由は様々あるみたいだった。

何が決起になったのかは私は当事者ではないので知る由もない。

既に解体工事が行われていて、昨日見たらほぼほぼ取り壊されていた。

はっきりとした記憶が少ないとは言え自分が通っていた場所が無くなってしまうのはやはり寂しい。

物心がつく前からどうやら私はひとり遊びが好きだったようで

母から後で聞いたのだが

ひとりで遊んでいた私を先生が可哀想に思ったのか

みんなが遊んでいる中に「こうちゃん(愛称)も入れてあげて」と言い

それに対して拒絶もされず私も嫌がらずに遊びの輪の中に入ったのだが

先生が気がつくと私はまたひとり遊びに興じていたそうで

先生が私のことをとても心配していたらしい。

先生、結局ひとり遊びに興じる癖は大人になってもあんまり変わりませんでした。

友達もいたしイジメられたりもしなかった気がするのに

何故かひとりでいた記憶が強い。

そんなことを思いながらも

元幼稚園の建物は重機たちによって解体されていくのであった。