なんとなくの日々 vol.3
要望への改めての回答メールを読んでからというもの。
私たちは、「もう何を言っても聞いてもらえないってことですよね」
と心底落胆していた。
出勤して間もなかったが、もう帰りたいと思った。
毎日のように上司の一言に振り回され、そのおかげでいろんな人に謝ったり、なんとか融通をきかせてもらったり…。取引をさせていただいている会社の方々に本当に申し訳ない気持ちになってきた。
どちらかというと、取引先は下請けのところが多いため、上司は強く出ているのだと思った。そうでなくても気に入らなければ、かなり強くでるタイプではあるが。
それからというもの、上司の私に対する対応が想像を絶した。
例の要望の回答メールにはどう返答したらいいのかわからず、いつも丁寧に仕事を教えてくれる大好きな先輩にどうしたらいいか尋ね、「承知しました」でいいよとのお言葉をいただいたので、そのまま送信しておいた。
いや~な気持ちはあったけど、一緒に働くメンバーが好きだったのでまだここでは辞めるつもりはなかった。
しかし、電話でミスではないことにミスだと指摘され、同僚が対応した件で把握していないことに答えられなかったので、「確認します」と返すと、いちいちつっかかってきて、電話を切らせようとしない。
出社時挨拶しても低いトーンで返される。
質問してもいいか聞くと、怒ったような口調で「
何分後にして」と返される。(以前はここまでではなかった)
ある時は30分の制限時間つきで仕事の指示をされる。(急ぎでもない、以前なら断っていいというような案件、こちらの都合を全く聞かないでおしつけてくる)
こちらはさすがに気持ちとしては従いたくない。でも感情的になって断ったと思われたくなかった。どちらにしても初めていく遠方の納品にいざ出発しようという瞬間だったので丁重にお断りし、後でいいかお伺いをたてた。
最終的には遠方の本社にいる上司に業務報告や、確認事項などをラインしても既読無視。電話をかけてもなにかと理由をつけて出ない。(上司自身が書類を受け取ったかどうか電話で確認があった事項にもかかわらず)メールを送っても返事なし。
私にだけこのような対応だったので、あまりにも失礼だと思い、退職を決意した。
こんなに感情的にあからさまに出してくる人だとは思わなかった。
こんな人がいるのだと驚きを隠せなかった。
一体何を学びにこの会社に入ったのか、まだよくわからない。
でもこのような人からは離れてよかったと心から思える。
ほんの2か月の間に起こったことだったけど、私にはとてつもなく長い時間に感じていた。
辞めたいとラインを送った日を退職日にしてもらえたのはありがたかった。
本当は引継ぎやデスク、PCを整理してから辞めたかった。でもどうにもこうにも出社することができなかった。
退職確認書にサインしなければ、辞められない雰囲気だったけど上司と顔を合わせたくないし、サインをしたくなかったので郵送で処理してもらった。
その退職確認書にも驚きだった。
「パワハラはなかった」
「退職理由を尋ねられたら、円満退社だったことのみを告げることとする」
こんな項目が含まれていたのだ。
あらかじめ大好きな先輩から聞いていたので心の準備はできていたが、いざ本当に送られてくると呆れて笑いがでた。
自覚があるからこんな文言が入るのだろう。
辞められてつくづく良かったと思った。
どうしてもサインしたくなかったので、パワハラの部分と円満退社の部分は二重線を引いて、訂正印を押して送り返した。
私がこんなことをしたから、後日会社で急遽ミーティングが本社とともに開かれ、在職のスタッフに「パワハラを感じたことはあるか」と問うたらしい。
これがパワハラでしょ。
私は辞めた身なので「なにそれ」と大笑いしてしまった。
大好きな先輩もどうしても「なかった」とは言えず、なんとか抵抗したとのこと。
こうして私が在職していたときのメンバーは全員辞める予定だ。
これまでも何人もの人が入っては辞めを繰り返している。
先輩が辞めることを決断できて本当に良かった。
そのために私が入ったのかもしれないなと思う。
今回は長~いお話を、最後までお読みいただきありがとうございました。
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