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《エッセイ》新・お年玉のたのしみ方

お年玉ってよそのお宅はどんなふうにしているんだろうか。

去年の正月は息子はまだ0歳だったのでスルーしたが、今年は1歳、それも2歳間近ともなると体積としても存在感(声量とか動く面積とか訴えとか視線とか)としても、言葉の理解力からしても、なんとなくスルーしにくいというか、いっぱしの意志および意識を持つ人間として認めざるを得ないものがあり、ってここまで小難しく書くことでもないんだけど、お年玉っていつからあげようかなと考え始めたのが、秋の頃。

自分が子供の頃を思い出すと、親からのお年玉はゲームのようなものだった。
「今年は2002年だから2002円」とか
三人兄弟でくじ引き式になっていて、5千円、二千円、千円のどれかが当たる、とか。すごい金額をもらう友達が全然羨ましくないわけではないが、我が家は我が家で楽しかったし、両親らしいやり方だと今は思う。

息子のための貯金は月々そこそこの金額積み重ねているし、お祝い金もちゃんと貯めているし、お年玉にはそんなに力入れなくてもよさそうだなとか。ちらたら考えながら、ふと財布の中身(極寒)を整理しているとき、楽しいことを思いついた。
「生まれ年お年玉」だ。
生まれ年に製造された硬貨を1年間集めて、お年玉とする。
おもしろそうなので私と夫の分もやることにした。

結果、
息子(令和4年生まれ):300円
夫(昭和51年生まれ):60円
私(昭和63年生まれ):171円
ちょっと曖昧だがこのくらいの金額。
※今回は秋から始めたので2〜3ヶ月間の結果
※別で500円玉貯金をしているので500円玉は除く

やはり令和生まれは強い…それはなんとなくわかるが、夫の昭和51年というのがかなりレアだった。昭和50年代の硬貨自体はたくさん出会ったのに、51年だけほとんど見なかった。製造数が少なかったのだろう。

買い物はほとんどクレジットカードで支払うので現金の動きが少なく、たまにカードが使えないお店で現金払いしお釣りをもらった時は密かにわくわくした。くじを引いた時のようだった。

そして夫が予想外に喜んでくれた。「もったいなくて使えないねぇ…」と、孫からプレゼントをもらった爺のようなことをしみじみ言いながら、ポチ袋ごと鞄の奥にしまっていた。まだそのままにしているようだ。そんなに盛り上がってくれてよかった。

お金の話を書くのはどきどきしたけど、書いてみると大した話でもなかった。あれ、我が家のお年玉3人分で531円、もの悲しいせせこましい話に見えただろうか…私としては、チミチミっとした小さな楽しさの発見報告でした。
息子が大きくなったらまた考え直すが、しばらくはこのやり方で楽しもうと思う。何歳から文句言うかな。

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