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時計を読めない世界の住人と暮らせる権利

ただニュースで見ただけなので、実際どんな話だったかはわからないですが、今年頭の片隅にずっと残っていたネット記事の一言があります

それはフリーアナウンサーの赤江珠緒さんが担当するラジオ番組を卒業するときに話した以下のコメント

「5歳の娘が時計を読めない。時間を気にせずに生きていられる時期なんです。人間って、社会生活でだんだん時間のなかで生きていく。まだ幼児で時間の概念がないときの子供と、もうちょっと一緒に時間を過ごしたい」

TBSラジオ『たまむすび』より

現在、4歳の我が家の長男も同じように時計がまだ読めません

少しずつ理解をし始めてきたものの、大人と同じように時間を意識して行動するにはおそらく1年くらいは猶予がありそうな気がします

数字が読めたり、天気を知れたり、時計が読めたり…

いつも子どもたちが新しく何かできるようになり、情報を読み取る能力がアップすると、シンプルに嬉しい話と考えていた面もあるのかもしれません

赤江さんのコメントを読んで、少しハッとした自分がいました

何かをできるようになること

それはとても素敵なことですが、
同時に何かに縛られるようになったり、
その時期でしか得られない喜びを失うこと
とも言えるのだな、と


大人として、親として、最近感情の起伏が激しくなる共通の理由があります

それは、時間に縛られているから

仕事への影響、親の予定の都合、他人への気遣い

そのほとんどが時間を気にしたことによるものが多い、と思っています

時間に縛られず生きることって難しいですよね

それでも子供のいる世界では存在しない制約を、大人の都合で強制したり、レールの上に乗せて行動してしまう点は本当に申し訳ないなと思うことがあります

もちろん、そうしていかないと子どもたちもその概念を覚えないので、全く無視して生活することは無理なのは承知ですが、もう少し子どものペースに付き合ってあげれる親になりたいなぁ、なんて思う日もあったりする訳で…

きっと情報を読み取れるようになることは、自身の行動に影響を与えることとイコールなのかもしれません
情報量が多いこの時代において、その蛇口を一つずつ捻るごとに、行動に影響を与える因子の割合が変わっていく

そんな気がします

現実は大変でも、親が子どもの住む世界で考えた想いや、こだわりに適応できる環境をなるべく用意しておくことが、きっと子どもの成長を支えるテーマなのかもしれません

極端な話、

・仕事の時間が迫っていても子どもの寄り道にたまには付き合えるような、仕事での信頼感とか調整幅を獲得しておく

・周りの目を気にしすぎて、買い物のセルフレジにトライしたい子どもを急かさないようにタイミングをよく見て買い物をする

とか、そんな感じで…

最後に、1つ思ったこと

子育て世帯の特権は、そういった別の情報量やルールを持つ世界の住人と暮らせること、とも言えます

この別の世界の住人(子ども)の見てる視点や捉えた感情を知ると、大人としての悩みやこだわりが大した話ではないと思える瞬間があったりもします

ある意味、異国に行った時に感じる自分のちっぽけさ、に実は気づくことができる回数が他の人より多く眠っているのかも知れません

小さなことでも全力で笑える子どもたち
素敵です、参考にさせていただきます

そりゃそうだ
笑顔の数が多いほど、その分楽しいから、更に笑えるんだ、って話

まずは長男が時計を読めるようになるまでは、異文化コミュニケーションを楽しむことも重要かもしれませんね

少し、そんな気持ちで過ごしてみようと思っています




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