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【エッセイ】振り出しに戻る。

中国、上海に入りました。

8ヵ国目(?)のスライド駐在国は中国です。

実は中国は最初の駐在国であり、振り出しに戻りました。

またまた、合計3週間の隔離中です…。

来る前2ヶ月弱を日本の実家で過ごしました。

こんなに長く日本に滞在したのは、海外に出てから始めてでした。

色々思うところがありました。

ひとつは「ありすぎる弊害」。

なんでも簡単に手に入る分、手に入れる苦労がなく、手に入れた時の喜びが感じられませんでした。

もうひとつは、自分がそのような環境に適していないということ。

日本にいる間、ずっと不調が続きました。

移動日になってようやくエンジンがかかり体調が戻りました。

隔離ホテルはきれいなホテルとは言えず、提供されるご飯も美味しいとは言えず、至るところ不自由だらけですが、そんな環境で飲む一杯のインスタントコーヒーが、日本で飲んだどんなコーヒーよりも美味しく感じられるのです。

日本では「両親の今後」ということに初めて正面から向き合いました。

先祖の墓じまいなどの話をしました。

結局、墓は今の墓のままで残すことにしました。

そう決めてから、両親と墓参りをしました。

この墓参りが、今回の日本滞在中のメインイベントであったと思います。

両親が実家を離れ老人ホームに入る気持ちがあることも知りました。

これらの事は「これからお前はどうしていくのだ?」という疑問を私に突き付けました。

家族メンバーが国をまたいでバラバラに生活している今の私たちにとっては、答えるのが難しすぎる問いです。

しかし、この「問い」に気づけたのも、今回の日本滞在の意義だったと思っています。

今回、家族4人のうち3人が新しい場所で、新しい生活をスタートします。

家人は日本で、次男はオランダのロッテルダムで、そして私は上海で。

私は、ここ上海で、この歳だからできる、自分らしい生活をスタートさせたいと思っています。

中国語を使うのも楽しみの一つです。

実は大学での専攻は中国語でした。

本来中国語を使って仕事をしていたはずなのですが、なぜかずっと英語で仕事をして来ました。

以前はこんなnoteも書いていました☟

今回の壮大な引越しも後半戦に入って来ました。

無事に隔離を終え、

久しぶりの上海の街を、

新しい気分で、

ゆったり散歩したいと思っています。


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