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【開催レポート】手放しと交わり〜からだを通して”きく・かく・えがく”ファシグラキャンプを終えて〜
みなさんこんにちは。愛媛在住のファシリテーター、いわし〜です。先日、ファシリテーター仲間のマーキーと一緒にファシグラキャンプを開催しました。マーキーとのコラボは今回で4回目。「金太郎飴みたいな内容にせず、毎回新しいものをやってくぞ!」という気持ちでやってきたので、ファシグラキャンプはまるで我が子のような、自分と共にぐんぐん成長してきた感覚です。
ファシグラキャンプを終えて3週間がたち、あの時私が何を考えていたのか、何を感じたのか。参加された方へのお礼も兼ねて、ここに書いていこうと思います。
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考えたことを手放し、また編み直す。
私は準備が大好きです。使う道具、使う場所、天候、参加者、関わる人々、そしてワークの内容。「雨になったらこれをしよう」「風が強かったら室内かな」「マーキーや奥さんの京ちゃんに何かあって、当日来れなくなったら一人でどう切り盛りしようかなあ」とあらゆる場面を想定しておきます。愛媛から淡路島に行くまでの道中、時に目を瞑って、情景がありありと見えるくらい、脳内でシュミレーションをしていました。
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当日になったら、考えていたことを全部手放します。進行表、ワーク内容、この時間に休憩しようか、この場所で昼ごはんにしようといった予定を頭の中からポイっと出しちゃう!そして、参加者に現地で会って、表情を見て、もう一回考える。「遠方から家族でフェリーで来てくれてるのかあ、まずは一息入れたいかな」「子どもたち、昼寝したいかな?みんなの体力はどうだろう」とファシグラキャンプは参加者の皆さんを出迎えるところから、すでに始まっています。「やあ!いらっしゃい。来てくれてありがとう」とお礼を伝え、今この瞬間をつぶさに感じ取ることに集中していました。
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全員集合したら、会場である琴屋の説明をして、この場のお約束を共有します。その時に一人一人の顔をじっくり見る。どんな人なのだろう、何が好きなんだろう、他の参加者との交わりで何か新しいワークができないか。そうやって、2日間の過ごし方やワークの内容を何度も編み直していきます。この考え方は、マーキーから教わりました。
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でも、実際にやってみるとなかなか難しい!念入りに準備した進行表やワークを手放す怖さと勇気。「進行表や予定は、あくまで企画者の意図であって、参加者が主体ではないな」と思い直し、パッと手放します。そうそう、ファシグラキャンプの面白いところは予定調和にならないところ。
キャンプ飯に例えるなら、みんなが持ってきた食材を広げて、レシピをその場で考え、みんなで火をおこし、調理をして、一緒に食べる。「わーこの組み合わせめっちゃ美味いやん。すげー!」という感じでしょうか。レシピは考えておくけど、当日の食材でまた新しいものが生まれる感覚が大変面白いのです。
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気をはりつつ、巡らせつつ。
今、子どもたちはどこにいるのか、大人たちはどんな感じかな、と一人一人になんとな〜く気をはりながら、過ごしていました。例えるなら、タンポポの綿毛を飛ばして、相手の体にチョンと付けておく感覚です。
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そして、場の全体に気を巡らせておきつつ、自分が今、動くことで、声を発することで、周りにどんな影響があるかを常に考えて動いていました。ワーク中、参加者の皆さんが対話にグッと深く入り込み、何かがニョキニョキと芽生えたのを感じると「今は対話を場に委ねてもいいかな」と思い、ちょっと離れてお茶の準備をしたり。ファシリテーターである私自身もたんぽぽの綿毛のようにふら〜と移動し、漂い、時に子どもたちと遊ぶこともしておりました。参加者も私やマーキーの自由さ?を見て、「ここではそういう過ごし方していいんだ!」と感じ取ってくれたように今は思えます。
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委ねて、交わる。
琴屋の庭で空を見ながら「雨降ってくれんかな~」と私が呟くと、「え、晴れの方がワークしやすいんじゃないですか?」と助っ人のテラちゃん。確かにそうなのだけれど。雨が降ったら雨を手のひらで受けてみて、指で触って…とその感触を味わってみたり、音を楽しむことができたり。天気に応じてワークを考えるのも楽しい。
しかし、2日目の最後のワークはかなり頭を悩ませました。「ねえ、マーキー、面白いワークを考えたんだけど、それをすることの意味や目的が明確になってないんだよね…」とぼやくと「やってみたらいいんじゃない?意味は、参加者それぞれが自分で見つけて持って帰ってくれるよ」なるほど。そうか、ここは参加者に委ねよう。
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私は主催者の一人でもあり、ファシリテーターでもある。それを手放して参加者の中に飛び込んで、踊るかのように交わってみる。「こんなこと考えたんですけど、一緒にやってみませんか?」子供たちがカニ探しで仲良くなったように、私もそうしたらいいのか。意味や学びは後からついてくる。参加者ではなく、人として思いっきり交わり、場に委ねることも大事だなと気付かされた時間でした。
緩みと締め
マーキーと長いこと一緒に時間を過ごして感じたこと。ファシリテーションもさながら、特に緩みと締めが素晴らしいのです。声のトーン・発声。腹の底にグッと力を入れて声を出す。みんなに向かって「はい、やるよー!」と声掛けをすることで、一瞬で集中の場が出来上がる。キャンプによく出てくる食べ物でで例えると、フニャッとしているマシュマロに一本の串が刺さるような感覚。マーキーの言葉の紡ぎ方、そして言葉の表現も豊かで大変わかりやすい。やっぱり、マーキーはすごいや。私もマショマロのような緩みと、串のような締め、身につけたいものです。
マーキー視点のファシグラキャンプの記事もぜひ。終えてから改めて読むと、新しい気づきがあり、学びがグッと深まる。
役割を全うする、助っ人テラちゃんがすごい。
今回、愛媛大学4回生の寺田くんことテラちゃんに助っ人に来ていただきました。彼がいなかったらどうなってたことか…。グラフィックレコーディングとファシリテーションに興味があり、私の元で半年ほどインターンシップをしていたこともあり、安心して場を任せることができました。
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「ワークに参加したい」「マーキーのファシリテーションを見たい」など様々な思いが彼の中にもあったとは思いますが、それもそっちのけで、丸っと2日間子どもたちの相手をしてくれました。おかげで、参加した大人たちも、そして私たちも安心してファシグラキャンプに臨むことができたのは大きかったです。“一つのことに集中して、役割を全うすること”はなかなかできないことだと感じています。マーキーも大絶賛で、今後彼の成長が楽しみです。
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次はどこで交わろう?
琴屋でのファシグラキャンプを終え、みんなを見送った後に浮かんだ言葉は「卒業」でした。「よし、このお店のフルコースは味わい尽くした!次はどこのお店にいこうか」という感覚です。琴屋でたくさん経験させていただいたので、新しい場所で、その場所に合った形で開催してもいいかも、と今は考えています。
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琴屋以上に、思い切り遊べる空間はなかなか見つからないかもしれませんが、違う環境に赴くことで新しい何か生まれる気がしています。ワクワク。ファシグラキャンプはほんと、生き物みたいです。
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さて、次はどこでやろうかな。祖父母のいる鹿児島県南大隅町でも開催してみたいな。その他にも全国各地でやってみたい。昼間におにぎり持参して、日帰りもいいかも。「ファシグラキャンプ・ミニ」とか。ご興味ある方は、ぜひ、いわし〜までご連絡ください(sayaka.iwashita.ft@gmail.com)。そして、からだを通して、きく・かく・えがくを体験したい方、ぜひご一緒しましょう!
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