病死と自死
ニュースで取り沙汰される芸能人の自殺に関する報道。
実際、去年の今頃に比べ、自殺者は明らかに多いそう。
やはり、感染症の世界流行による影響は避けて通れないだろう。
「なぜ、死を選んだのか」
この疑問は、どのニュースをみても話題に上がっている。
コロナがとか、仕事がとか、精神的にとか
切り込むポイントはあげればきりがない。
でもほんとうのところは誰にも分からず、疑問のみが残る。
病院に勤めていると、病気を機に、生活や価値観など様々なことの変容を迫られる状況を目にすることが多い。
病気って、人間なら誰しもがなりうるし、そりゃならないに越したことはないのだけど、ある意味諦めがつく部分はあると私は思う。
私が、あるいは家族が病気になってしまったんだから、じゃあどう生活を立て直していこうか。
悩みながらも、気持ちを切り替えていくご家族や患者さんの姿を見る。
一方で、あまりのショックに心が暗闇のなかへ迷っていく姿も目にすることがある。
病気を機にお亡くなりになった場合。
自殺により亡くなった場合。
同じ、「死」でもまったく違う。
芸能人の自殺ニュースを見るたびに思うのは、
「ご家族の心情はどうなんだろう」と。
でも、計り知れないことばかり。
「家族」って、仕事仲間とか友情とかとはまったく異なる関係性で、家族ごとに色が違う。
「死」という悲しみの矛先を何に向けたらいいのか。
病死なら病気を恨めばいい。
自死は、そのこと自体が周囲の人々を永久迷路に導くよう。
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