書店が減っていく悲しさ

 今日テレビを見ていたら、書店が減少していっているというニュースを見かけた。急激な書店減少に対して、国が本格的な支援策に乗り出すという。支援金を出すのか、税金を免除するのかはよくわからないが、いずれにせよ町の本屋さんがなくなっていく現状はとても悲しい。

 しかし、長期的に街の本屋さんを維持していくためには、やはりどうマネタイズするのかという観点が不可欠だと思う。紙の本が売れなくなっている現在において、どのような施策が打てるのだろうか。キーワードは三つあると思う。

・体験をどう売るか?
・知のスポーツジム化
・本以外を売る

 まず、体験をどう売るか?という観点。電子書籍や動画メディアが普及した現在、情報を独占するという意味合いにおいて紙の本の価値は無くなった。それであれば、情報の量ではなく質で売るしかない。そして、本屋には物理的スペースという電子にはない魅力がある。そこで著者のトークイベントや公演を行い、最終的にサイン会や特典付きで紙の本を買うという動線に繋げることができる。そして、そうなると、本屋は自然と知のスポーツジム化していくことになる。つまり、紙の束を売るのではなく、どれだけ質の良い情報を届けられるのか。そして、それが本である必要はない。本の内容に付属した雑貨、デバイス、食べ物、何でも良い。
 最終的に書店の生存戦略の核となる部分は、紙の本が全く売れなくなった未来でも生存できるかどうかであると思う。それは簡単なことではないけれど、今後数年で書店が間違いなく直面する課題に違いない。

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