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11.『医療者がSNSをするということ』備忘録

自分も医療について何か発信してみたいです

 上記のような相談をもらうことがあります。

僕は何か役職についているわけでもなく、先輩と後輩に支えてもらいながら働く
みんなが『ふつうの看護師』と思っているような仕事をしています。

 それを強み(?)に『看護師のかげさん』名義で色々と看護や医療の活動やお仕事をしてきました。
 そのきっかけは紛れもなくTwitterをはじめとしたSNSのおかげです。

 そして小さい頃からインターネットがある環境で、たくさんインターネットで失敗している人を見守ってきた、いわゆるROM専というやつなので、そこで思ったこと、SNSをする後輩に伝えたこと、自分が心がけていることを記していこうと思います。

 何か発信したい人がいたら、フォロワーを増やすとかインプレッション上げたいとか、そういう前にぜひ気にしてほしいことがあります。


医療者になってSNSしている時点で無意識に医療について発信している

 「プロフィール欄に医療者とは書いてない」    
 「医療者というのを隠している」
というのをよく聞きますが

 もう医療者は日常でもなんだかんだ医療者。

 もうなぁ、抗えない。


  認めてくれ。あんたは立派な医療者だよ。
 日常のことしかつぶやいてなくても滲み出る医療者。

 
 医療者を隠せているのは、強火のオタクが好きなコンテンツだけを呟いているSNSくらい。それだけは本当にわからない。
 オタクつよい。

患者さんから教育のために使う許可はとっていてもSNSの許可じゃない

 患者さんと一緒に写真を撮る、検査データ、症例など…許可をもらうことがあると思います。
 たいてい教育のために…と伝えることがあると思いますが教育=ネットではないのです。


 臨床現場で
「ウ、ウワー!!この心電図波形すげえ!!!〇〇が●で□□な波形!!!!!!!!!初め〇〇〇かと思ったんだけどさ!!ここ見てくれ〜〜ッ!!皆と語り合いてえよ!」
みたいなときがあります。


 そして「きっと普段から勉強している〇〇さんだったらリプライでこのパッションをわかってもらえそう!!」って思うんです。

 ここをぐっとこらえて病棟内で留めます。
SNSの方々、日頃から勉強している方が多いので共感してもらいやすく、そして勉強になるんですよね。

 ではどうしたらいのかは次をどうぞ。

検査、写真など自分・買った素材、又は学会、企業、組織を通して自分のSNSへ

 「じゃあ何も発信できなくなる」と言われますが、そういうときこそ組織を利用するのです。
 論文なども発信のひとつです。
 しかもSNSより未来永劫すばらしい名声が驚きます。

 そして「〜しました」とSNSで発信する。またはSNSで紹介してもいいか聞いて載せることもできます。

たくさんの人が関わって世に出すことがポイントです。

医療で起こったときのパッションで書いたツイートは下書きで寝かせる

 もし仕事の話をするときは、ぼかすなり特定されないようにしたとしても 2.3事例以上は同じ体験をしたときにお出し(?)します。

 そうすると珍しい話がいつまでも下書きに残っています。しかしそれは特定できてしまうということなのです。

 意外とよくあることだったり、よくあることかと思いきや珍しいことだったというのも少なくありません。

内容改変した呟きでもリプの共感・自分語りで情報漏れる可能性

 特定できる・できないの判断がちゃんとできているところを見たことがないです。

 見つからなければちゃんとなのか。

 患者さんの大半はSNSをやらない高齢者が多いのもぼかせば大丈夫と思いやすいところだなと思っています。

 これはいつも考えていて、それでもみんな発信しているのはもはや狂気でしかない。
 いつなにで自分に怒られが発生するか分からない空間。

そして自分が大丈夫でも、リプライで「これはあぶない!」という情報を出す人がいます。よくない情報発信に加担してしまう可能性もあります。なのでつぶやくときは帰ってくる返事を想像してから出すようにしています。
 僕はRT100前後くらいになるようにするといいなぁと思いながらつぶやいています(これはあくまでも自分の目標)

 なかなかSNSができないという方、いいんです、発信をするということは、このように狂気を含んでいます。やってダメージを食らうことに気を取られるより、私生活を幸せに生きてください(何の話をしているんだ)

医療者の聖人説みたいなところ

 残念ながら医療者は天使でもなにかの尊いような清い存在でもないので、環境により恐ろしく暗く悍ましいものを内に秘めています。
 しかし文化人として苦しみや悲しみを発散、昇華する場所は常に検討していきたいです。

素敵なことをつぶやくと自分もそうでありたいなと思えて探すのでこころの健康にいい

 自分にとってはプラスの発言でも誰かにとってはマイナスの発言に受け取られることがあります。
 多様性が顕著に観察できるTwitter。

 せめて自分の中では幸せや救いになる部分を見失わないようにしていきたいです。


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