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山猫からのおはがき

台風一過、久しぶりに青い空を見たなぁ、とタタミの上にごろりんちょ、幸せをかみしめる休日の午後

秋の空だなぁ、と思うと幼いころの記憶がふわ~と蘇ってきたり、、、


わたしは愛情という面では幸せな幼少時代を送ることができなかったけれど豊かな大自然が有り余るくらい包んでくれて、それが今の仕事に繋がっているところもあるので、それはそれでよかったのかもなぁ、とも思う


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都会で暮らすようになり、出身地を聞かれ「岩手」と答えると羨ましがられることがある

大抵は「宮沢賢治」のファンだ


確かにわたしは宮沢賢治の世界で育った

愛情が薄く、何かあると逃げ込んだ森

独りぼっちでザワザワと風が鳴る森の中に潜んでいるとそこは正に賢治の世界だった


そして秋になると思い出す

愛情を受けることがなかろうが、素地が能天気なので残念無念なアホなところがあった(ある)わたし

確か小学3年生か4年生のときのこと

あるお友達が怯えていた

「どうしたの?」と尋ねるとこんな答えが返ってきた

「秋峰ちゃん怖くないの?どんぐりがいっぱい落ちてるよ、山猫からおはがきが来るかもしれないじゃない」

ぎょーえー、でございます
たたた確かにそうだ!!!!!

と、アホ丸出しの小学生のわたしは怯えだし、家に帰っては山猫からのおはがきが来ていないかとビクビク

冬が来るとほっとするんだけど、また秋が来るとビクビク

中学校へ上がるくらいまで怯えてたなぁ


けど、一郎さんの判決は大切にしなくっちゃ

このなかでいちばんばかで、めちゃくちゃで、まるでなっていないようなのが、いちばんえらい


いまだに秋になると、山猫からおはがきこないよね、って、ふっ、と思っちゃう

台風一過の青い秋空を見上げながら不安になる

今日は9月19日、山猫が一郎におはがきを出した日



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