【読書記録】2024年6月

いつの間にか7月も終わりかけているんですが、今回は6月の読書記録を更新します。時間が経つのが早すぎませんか?


1冊目:森美樹『主婦病』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

「たとえ専業主婦でも、女はいざという時のために最低百万円は隠し持っているべきでしょう」。新聞の悩み相談で目にした回答をきっかけに、美津子はある仕事を始めた。八時三十分から三時まで、昼休憩を除いて六時間勤務。完全在宅勤務でノルマなし。欠かせないのは、熟したトマト——。R‐18文学賞読者賞を受賞した「まばたきがスイッチ」をはじめ、生きる孤独と光を描ききる六編を収録!

率直に生々しい作品だな、と思いました。
私も主婦の端くれだけど、この本の六編に出てくるどの主婦にも共感出来なかった。

何というか、この本に出てくる主婦の皆さんは性的なものに縛られている気がしました。性的欲求が生々しく溢れていてグロテスクでした。

最後の話は少しファンタジーな感じがあり、死役所のような雰囲気がありました。


2冊目:池井戸潤『シャイロックの子供たち』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪……⁉〝たたき上げ〟の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。二転三転する犯人捜し、組織の歯車の中でリアルな生が交差する圧巻の金融クライム・ノベル!

アマプラで阿部サダヲさん主演の映画を観てから読了しました。
映画は登場人物の背景がキチンと見えてこなくて何んとなくブツブツ切れている印象だったんだけど、小説だと深堀されていて個々のストーリーが理解できました。

結末はそれまで読んできたはずの西木という人物がまた一気にわからなくなってゾクッとしました。


3冊目:望月諒子『神の手』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

小説誌の編集長、三村幸造のもとに医師を名乗る男から電話がはいった。高岡真紀という女性を知っているか、と。同時に、過去に彼が封印した来生恭子の小説が真紀の名前で送りつけられた。待ち合わせた真紀は、果たして見たこともない女性だった。それなのに恭子と同じようなしぐさで、10年前に恭子が話したことと全く同じことを話す。彼女はいったい誰なのか?目的は?

初めて読む作家さんですが、私には読みにくく感じました。

読めば読むほど真相は怪奇現象なのではないか?と疑いましたが、実際は違ったのでホッとしました。怪奇現象を真相とするミステリは地雷並みに苦手なので……。

作家の書く作家という生き物は100%フィクションなのかなあ。恭子のような狂人じみた作家も中にはいるのかな。


4冊目:奥田英朗『罪の轍』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された〝鍵〟。凍りつくような孤独と逮捕にかける情熱が青い火花を散らす——。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。

本編835頁あるのに半日ほどで読了していました。

寛治は大小様々な罪を犯している犯罪者だけど、どこか憎むことができない人物でした。

警察視点のときは寛治を必死に追う警察を応援したくなるし、寛治視点のときは寛治に同情してしまい、感情が忙しかったです。

一体どんな結末を迎えるのかが気になって頁を捲る手が止まりませんでした。

奥田さんの小説で『オリンピックの身代金』も同じ時代背景の小説で未読なので、いつか読みたいです。


おわりに

6月は4冊の読了でした。全て積読消化です。偉い。
消化した!偉い!で済めばよかったのですが、7月に入ってそこそこ本を購入しているという……。

お財布事情もあり、近頃は某フリマアプリでの購入が多かったのですが、先日久しぶりに書店で文庫本を購入してきました。

書店で購入した文庫本5冊。全体的に表紙が暗い!!

最近は文庫本1冊で千円超えてくるものもありますよね。『テスカトリポカ』を手に取って驚きました。

どれも気になるのですが、暫くは積むことになりそうです。

読みたい本がいっぱいあるって幸せ!!




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