【読書記録】2023年1月

今年もマイペースに読書をしていきます。

1冊目:松素めぐり『保健室経由、かねやま本館。〈5〉』

単行本であらすじがないため、あらすじは省略します。

大好きな児童書の5巻です。こちらの巻も面白かった。
樹生が大人に頼れるようになってよかった。盆ちゃんや周りの人たちの好意を素直に受け止められるようになってよかった。
中学生は大人ぶっててもまだまだ子どもなんだよなあ……と思いました。

そして、この巻で初めて「かねやま新館」という場所が現れます。かねやま本館に敵意をむき出しにしているのがわかります。この先に出てくる子どもたちは新館に誘惑されるのでしょう。これからの展開が楽しみです。


2冊目:江國香織『すきまのおともだちたち』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

庭で育てたレモンの木からレモネードを作り、針仕事で暮らしている「おんなのこ」。両親は最初からなく、車も運転できる「お皿」と住んでいる――。仕事で訪れた街で道に迷い、帰れなくなった新聞記者の「私」は、客として彼女たちにもてなされることになるのだが…。けっして変わらないものが存在し続ける、そんな場所で出会った、小さい女の子との、いっぷう変わった長い長い友情の物語。

多分初めて江國香織さんの本を読みました。
いつぞやも書きましたが、私は「かしこい子ども」が登場する作品を好む傾向にあります。
この作品に出てくる「おんなのこ」もそんなかしこい子どもです。

「あたしはまだ小さいおんなのこなのよ」と知らないことを知らないと言える。やったことないことをやったことないと言える。でも、自分の経験と知識を動員して考えることができる。とてもかしこい女の子です。

現実世界では有り得ない登場人物が多くて、読んでいて想像力が掻き立てられました。こういう小説好きです。


3冊目:中島京子『夢見る帝国図書館』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

上野公園のベンチで出会った喜和子さんが、作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いて、と持ち掛けてきた。二人の穏やかな交流が始まり、やがて喜和子さんは終戦直後の上野での記憶を語るのだが……。日本初の国立国会図書館の物語と、戦後を生きた女性の物語が共鳴しながら紡がれる、紫式部文学賞受賞作。

作中作の「夢見る帝国図書館」と現代の時間軸での物語が交互に紡がれている作品。
「夢見る帝国図書館」パートでは現・国立国会図書館の歴史が図書館の視点等から語られていて面白かった。たまに上野動物園の動物視点っていうのもあった。

現代の時間軸のパートでは語り手の「わたし」と喜和子さんの出会いから別れまでゆったりと進む。喜和子さんって一体何者なんだろう……と読み進めていくと、突然に別れを切り出される感じ。

喜和子さんの過去を紐解いていったとき、「お兄さん」と再会できていたらいいなあ、と思わずにはいられない。


4冊目:榎田ユウリ『ここで死神から残念なお知らせです。』

あらすじ(文庫版裏表紙から引用)

「私、死んでいるの?」「はい。ご愁傷様です」 梶真琴が、喫茶店で耳にした不可解な会話。それは、保険外交員風の男が老婦人に契約書のサインを求めている光景だった。男は、死んだことに気づかぬ人間を説得する「死神」だと宣う。漫画家志望で引きこもりの梶は、なかば強引に死神業を手伝わされることに。最期を迎えた人々を問答無用であの世へ送る、空前絶後、死神お仕事小説!――あなたは、死んでないと言い切れますか?

この物語のような「死んだことに気づかない死者」になりたいなあ、と思ってしまった。そしたらイケメンの「死神」がやってきて契約書にサインしたら今度は眠るように逝けるだなんて、羨ましい限り。
でも、怪しい契約書にサインしようなんて思わないかもしれないなあ。

梶君は結局生きていたのか、本当に死んでいたのか、生き返ったのか……エピローグの彼は今度こそ本当に死ぬのか。
梶君の結末はどうなったのかな。



さいごに

2023年1月は4冊の読了でした。2023年2月現在の積読は29冊です。読んでも増やしてしまうのでどうしようもない。今月はまだ1冊しか読了してないし。

読書量を誰と競うわけでもないけど、積読は減らさなきゃな……と思っています。

2月も中旬。ゆるゆると読書します。

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