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LEDは何故眩しいのか、蛍光灯との違いと対策は?


こんにちは。今回は、LED照明についてお話ししたいと思います。LED照明は、省エネや長寿命などのメリットがありますが、眩しいと感じることがありませんか?眩しさは、目に悪影響を及ぼすだけでなく、気分や集中力にも影響します。そこで、今回は、LED照明がなぜ眩しいのか、蛍光灯との違いと対策について解説します。

LED照明が眩しい理由

LED照明が眩しい理由は、主に以下の3つです。

発光原理

LED照明は、電気を流すと発光する半導体の一種で、白熱灯や蛍光灯とは違う発光原理を持っています。白熱灯は電流でフィラメントを熱して発光しますが、その際に赤外線や紫外線などの目に見えない光も放出します。蛍光灯は電極間で放電して水銀蒸気から紫外線を発生させ、それを蛍光体で可視光に変換しますが、その際にも赤外線や紫外線などの目に見えない光が一部残ります。これらの目に見えない光は、目に直接入ると眩しく感じませんが、周囲の物体に反射して拡散されることで、目に柔らかく入ります。しかし、LED照明は電気を流すと半導体から直接可視光を発するため、目に見えない光がほとんどありません。そのため、目に直接入る光が強くて眩しく感じることがあります。

発光色

LED照明は、半導体の化合物によって放出される光の波長が異なります。光の波長は色に対応しており、450nm前後が青色、520nm前後が緑色、660nm前後が赤色に見えます。これらの色を混ぜて白色を表現する方法もありますが、主流なのは青色LED+蛍光体方式です。これは、青色LEDの光を蛍光体に通して白色発光させる方法です。しかし、この方法では青色成分が強く残ることがあります。青色は波長が短くエネルギーが高いため、目に刺激的で眩しく感じやすいです。

発光面積

LED照明は、小さな半導体チップから発光するため、発光面積が小さくなります。発光面積が小さいということは、同じ明るさでも単位面積あたりの輝度(明るさ)が高くなります。輝度が高いということは、目に強い刺激を与えることになります。例えば、太陽は非常に大きな発光体ですが、地球から見ると小さく見えます。そのため、太陽の輝度は非常に高く、直視すると目が痛くなります。同じように、LED照明も発光面積が小さいほど眩しく感じることがあります。

蛍光灯との違い

蛍光灯とLED照明の違いは、上記の発光原理や発光色にも関係しますが、以下の点も異なります。

点滅

蛍光灯は、電源の周波数に合わせて点滅します。日本では50Hzまたは60Hzなので、1秒間に50回または60回点滅します。この点滅は目には見えませんが、脳に影響を与えることがあります。例えば、コンピュータやテレビなどの画面と蛍光灯の点滅が同期しないと、画面がちらついて見えることがあります。また、点滅によって目や頭が疲れたり、気分が悪くなったりすることもあります。一方、LED照明は電源の周波数に関係なく連続的に発光します。そのため、点滅による不快感や疲労感はありません。

色温度

色温度とは、光の色味を表す指標です。色温度が高いほど青みがかった白色で、低いほど赤みがかった白色です。色温度はケルビン(K)という単位で表されます。例えば、太陽光は約6000K、白熱灯は約3000Kです。蛍光灯は色温度を調整することができますが、一般的には昼白色(約5000K)や昼光色(約6500K)が多く使われます。これらの色温度は太陽光に近いですが、青みが強くて冷たい印象を与えることがあります。LED照明も色温度を調整することができますが、蛍光灯よりも幅広い範囲で選ぶことができます。例えば、電球色(約2700K)や暖白色(約4000K)などの色温度は、赤みが強くて暖かい印象を与えることがあります。

対策

LED照明の眩しさを軽減する対策としては、以下のような方法があります。

明るさや色温度を調整する

LED照明は明るさや色温度を調整することができます。明るさはルーメン(lm)やルクス(lx)という単位で表されます。ルーメンは光源から放出される光の量で、ルクスは照らされる面積あたりの光の量です。明るさを下げることで眩しさを和らげることができますが、暗すぎると目が疲れたりすることもあります。一般的には、勉強や仕事をする場所では300~500lx、リラックスする場所では100~200lxくらいが適切です。色温度は、自分の好みや目的に合わせて選ぶことができますが、眠りにつく前や起きた後などは、暖かい色味の光を使うとリラックスできます。一部のLED照明は、明るさや色温度をリモコンやスマホで操作できるものもあります。

光の拡散や反射を工夫する

LED照明は発光面積が小さいため、直接目に入ると眩しく感じます。そのため、光を拡散させることで眩しさを和らげることができます。例えば、シェードやカバーなどのアイテムを使って光を柔らかくすることができます。また、光が反射する場所に注意することも大切です。例えば、机の上にあるメガネやスマホなどの光沢のあるものは、LED照明の光を反射して目に入ることがあります。その場合は、角度を変えたり移動させたりすることで反射を防ぐことができます。

目の保護や休憩をする

LED照明の眩しさによって目が疲れたり乾燥したりすることがあります。そのため、目の保護や休憩をすることが大切です。例えば、UVカットやブルーライトカットなどの機能を持つメガネやコンタクトレンズを使うことで目に入る光の量や質を調整できます 。また、20分に1回くらいは目を閉じたり遠くを見たりすることで目の筋肉をほぐしたり血行を良くしたりできます。

まとめ

LED照明は省エネや長寿命などのメリットがありますが、眩しいと感じることがあります。眩しさは発光原理や発光色や発光面積などによって起こります。蛍光灯と比べると点滅や色温度なども異なります。眩しさを軽減する対策としては、明るさや色温度を調整したり、光の拡散や反射を工夫したり、目の保護や休憩をしたりすることがあります。LED照明は便利なものですが、使い方に注意して目に優しい環境を作りましょう。

以上、LED照明についてお話ししました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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