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【読書のおと vol.13】

あなたにオススメの  本谷有希子  講談社 2021年

いつもテレビで見ていた著者の本を読んでみたくなって、結構な予約待ちだったけど、やっと手に取れた。

本のタイトルとは違う2つの物語が載ってる。表紙は鮮やかで、なんかワクワクしながら読み始めた。


「推子のデフォルト」

まず、SF的な小説は初めてで、ちょっと困惑。登場人物の名前も特徴的で???って挫折しそうになった。でも、読み進めると段々と面白い。

今と真逆の世の中なんだけど、近未来にホントにこんな世の中になってしまうんじゃないかとも思って、ちょっと恐ろしくなる。体にチップ埋めたり、スマートフォンから最新の須磨後奔(すまあとふぉん)に進化して便利な世の中になった反面、人の価値観が変化している。なんか考えさせられる物語。


「マイイベント」

こちらは、登場人物の名前が普通でちょっと安心した。物語は、ありがち(?)な勝ち組のプライドみたいなものを最前面に押し出した主人公と家族、隣人のある日の一場面。

その出来事での心の葛藤などが、共感できることもあれば、それは極端でしょうみたいなこともあるが、やっぱり現実にありそうで怖い。結末は???

ただ、著者に申し訳ないのでけども、この手の物語は私は好みではないことがわかった。


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