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【読書のおと vol.14】

うさぎパン   瀧羽麻子  幻冬舎文庫  2011年

 旅先で本を読もうと思ったのに、出発したら本屋さんが見当たらなくて、旅の終盤に友人と待ち合わせをした時間待ちに本屋さんを発見。色々と見て回るうちに、このタイトルが目に止まった。

 ちょっとゆっくりしたいなあという旅だったので、どういう本を選ぼうかと店内を3周ほど、ほのぼのとした本がいいなあと思っていたので、タイトルと、表紙のイラストと、帯のコメントでこれを選んだ。

 結局、旅の間には読み切れなかったけど、帰ってから読み終えた。

 主人公は高校生の女の子。義理の母と暮らす。私立の高校まで一貫校に通っていたのに、高校受験をして地元の高校に通う。そこに大学院2年生の家庭教師、主人公のクラスメイトの男の子が主な登場人物。ほんとうに何気ない高校生の日常らしいお話。と思う。私は男子校だったので、こんなほのぼのとした高校生活は送ってなかったので、「思う」としか言いようがない。

 毎日の何気ない出来事が、ちょっとした人間関係やら、それぞれの思いとかが重なりあって、ほのぼのとしたいい物語になっている。タイトルの「うさぎパン」はどこで出てくるのかなあと思っていたが、さりげなく出ているというような印象かな。読後感はとても良かった。この本を手に取った目的に合っている。いい本に出会った。


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