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【2-3】スーパースターじゃないけれど(336~340日目)

見て学ぶこと

養蜂を地域おこし協力隊という立場で始めたので、自分で師匠を探したわけではなく地域の養蜂家さんたちや指導をしてくれる人を紹介してもらった。

未経験から何かを始めるときに、色々な人から話を聞いていいとこどりをしようとすると失敗する可能性が高くて、師匠を一人に決めた方がいいという意見を聞いた。
そういう事もあるのかもしれないけど、私の場合は、環境や状況にある程度身を任せた結果、あちこちに顔を出しては質問しまくって教えていただいている。
人によってミツバチの飼い方は違っているし、考え方も違う。
自然を相手にしている仕事は、人間の思い通りにならないこともたくさんあるし、何が正解か言い切れない部分も多いと感じている。
私の今のやり方が一番の近道なのかはわからないけど、うまくできなかったことも経験できると考えれば、一番の近道が正解とは限らないので、最初の一年目の過ごし方としては、これでよかったとしよう。

なんとかかんとか。

長年ミツバチを飼い続けている先生たちがたくさんいる環境は、私にとっては正解だったんだと思う。

そんなこんなで、調子のいい群や悪い群入り混じりつつ。
基本的に、ミツバチのことについては何があってもポジティブに考えているけれど、ある日寒さをよけるために巣門を狭くするのに詰めておいた新聞紙が全て外に出ていて、それだけはなんだか不安が募る。
1群だけだったら何かの拍子にということも考えなくもないけれど、すべての巣箱から外れていた。
考えても仕方ないので、害獣駆除を専門にしている先輩に相談して、ミツバチの観察も含めて監視カメラを取り付けることにした。

なんでや…

思い通りにならない自然は恐ろしいけれど、意思があるわけではない。
どうか人間の仕業じゃありませんようにと。

WBC

野球は試合の時間が長い。
時々試合の観戦に行くのも、野球を全部見ているというよりは、その周辺のことを楽しんでいる節がある。
なので、テレビで試合を全部見続けるという事はあまりなく、ダイジェストで充分かな~という程度のニワカもニワカ。
大谷選手は以前から好きで、なぜならば見ているだけで楽しくなるから。
好きなことをしているんだなって思える選手だから。

私は超古い体質の体育会系気質に染まっていたので、何かを成し遂げるためには、苦労しなくてはならず、苦しまねばならず、楽をしてはならず、みたいな思考回路になりがちだった。
そしてそれを、周囲にも求めてしまっていたように思う。

どれだけ私が気合を入れても、ミツバチ達には関係ないし、お天気も変わらない。それなのに、手を抜けば手を抜いたなりになる。
思い通りにならない。それでも、好きだから楽しい。

WBCの試合を見ていて、心の底から楽しかった。
楽しくてわくわくした。時間が経つのがあっという間だった。
選手たちが楽しそうにしているのを見て、とても幸せな気持ちになった。

私はスーパースターじゃないから、自分の事しかできないけれど、楽しく一生懸命生きていきたいと思う。

ニョキッとな

ミツバチがつないでくれる

人と話をすることは好きだけど、人との距離感をつかむのがあまり得意ではない。無意識に踏み込み過ぎてしまったり、相手を傷つける言い方をしてしまう事があって、自分からグイグイ距離を詰めていかないように気を付けなくては、と思っている。
良くも悪くも、集団行動をどっぷりしまっくてきた反動で、今は人数が多い場所や集団に少し恐れをなしてしまう。
そんな風にしていると、人付き合いがなくなりそうだけど、不思議なことにミツバチを飼っていると話しかけてもらえることが多い。

賑やか

作業中は、飛び回るミツバチたちに守られているように、遠巻きに眺めていてもらえる。その距離感が良いのかもしれない。

地元の人たちは、自分で道具を作ったり、自ら工夫して生活している人が多いように感じていて、それはすごい技術だなあと思う。
本人は、なんてことないような言い方をされるけど。

鹿の角の柄、すごい

ミツバチを飼育するときには、周辺の環境を含めて多くの問題が発生する。
自分が飼育しているミツバチが、誰かを刺してしまう可能性がある。
ミツバチが飛行するときに、黄色い糞や花粉を落としてしまうので、洗濯物や車を汚してしまう事もある。
熊やスズメバチを集めてしまう可能性がある。
虫が苦手な人にしてみたら、かなり恐怖。
それでも、周辺に育つ花々の花粉を媒介するし、実をつける植物にとってはなくてはならない。

外から入ってきた人間がミツバチを飼育するには、周囲の人の理解が何より大切だと思っている。周辺にミツバチを飼育している人がいれば、2キロは場所を離さなくてはならない。
山の奥の誰にも影響のない場所で飼育すればいい、と思う人もいるかもしれないけど、物を運んだり世話をするには、あまり不便な場所だと難しい。

色々難しいこともあるけれど、興味を持ってくれる人たちもいるはず。
ミツバチ達の力を借りながら、何とかやっていこう。

花桃満開

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