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【2-4】春爛漫(~383日目)

ブログを毎週書き続けて早1年。
始めてミツバチをお迎えした日を1日目として、養蜂を始めてから何日目かを記録してきたのに、いつの間にか日付がずれてしまう。
正確に記録を残したり、数字を計算したりすることが、なぜかどうしてもできなくて、それがブログの数字にまで影響を与える始末。
自分にがっかりしつつも、大勢に影響がなければ気にせずその場で修正すればいいや、と開き直る。
というわけで、こっそり数字を修正しつつ、今週を振り返りたいと思う。

虫差別

同じ町内の別の場所に、各6群ずつで冬越しを開始。
第一養蜂場は、春を迎えるとともに2群全滅。
4群残った群れも、1群以外はイマイチ調子が悪い。

ごめんね

今回、第一養蜂場でぎりぎりの状態で何とか生きていた1群を他の群れに吸収合体させることにした。
1つの群れに女王は二人いらない。
つまり、女王が健在の群を合わせるということは、片方の女王にサヨナラを告げるということになる。
今まで、女王が自然に死んでしまったり不在になってしまったことは合ったけど、弱い群れをあきらめるために、自分の手で女王にサヨナラしたことはなかった。
すぐにサヨナラを告げる勇気がわかなくて、王籠に入れてみる。
すると、周辺を飛び回っていた残りの働きバチ達が、王籠の周りに集まって、女王のお世話をはじめた。
巣箱は、帰る家は、もうないのに。

せつない

虫が苦手な自分が、なぜミツバチに対してだけ平気でいられるのか。
まったく、ひどい虫差別をしている。
私は差別なんてしない、平等な人間だ、なんて真っ赤な嘘だ。
いくら自分にとっては不要だと思っても、虫にしてみればいい迷惑。
暖かい日にふらりと散歩をしていただけで、まさに虫けらのごとく扱われ、指先ではじき出されるならまだマシ。
新聞紙や箒で叩かれた挙句、見るのも触るのも嫌だと言わんばかりにぐるぐる巻きにされて捨てられる。

それなのに、自分が大切にしている女王とサヨナラするとなったら、涙を流さんばかりに悲観する。
本当に勝手オブ勝手だと自覚しつつも、今日も家に入り込んだカメムシを外に掃きだし、目の前に現れることさえ否定しつつ、黒いヤツのいなくなるやつを家じゅうに設置するのだ。

一年が過ぎて

ミツバチを飼ってみたいという方と共に、養蜂家さんの元へご挨拶に伺う。
一年前の自分を思い出しつつ、隣で話を聞く。
一年前、同じように一生懸命話を聞いても、理解できなかったり実感が伴わないことが多くあった。
一年たった今、去年聞いていた話と同じ話の内容が理解できるし、実感が伴っていることに気が付いた。

働き者

映像が現実になった時、手で触れた触感や匂いや空気や重さや、そういう事が身体を通ってくる。
今生きている現実さえも、本当は幻なのかもしれないけれど、やっぱりミツバチに刺された痛さは刺されなければわからない。

働き者の落とし物

自然の変化について

さておき、やはり大先輩たちもダニの被害に困っているとのこと。
そして、今年は山桜が咲くのが早すぎるそう。
都心に住んでいるとなんとなくしか感じないことも、ミツバチを飼っていることで、圧倒的な実感が伴うことになる。
ただひたすら綺麗だと思って眺めていた桜も、自然を相手にする仕事目線で見ると、その咲き方や季節の変化など細かい部分に気が付く。

もみじの花のつぼみ

去年は柿が多かったから、今年は少ないはず。
なので、食料に困った獣が降りてくる可能性が高い。

通年なら3月にもう一段冷え込むはずが、そのまま暖かくなってしまった。
それによって花が咲くのが早すぎて、ミツバチの成長が追い付かなかった。

などなど。

本当は都心にいても、猛烈に暑くなる夏や、とんでもない台風や、雹の被害や、自然は変化していてその影響を受けているはずなのに、自分の生活に直接影響しない小さな兆しのような変化だと、見て見ぬ振りができてしまう。
さて、自分は何をしていこうか。

イチョウの新芽

春の味覚

スッカリ秩父が気に入った両親が、またもや遊びに来てくれた。
実家を出てからの方が長くなったけど、いつになく頻繁に両親に会う機会があるのは、秩父のお陰かもしれない。
今まで好き勝手に生きてきて、さんざん迷惑をかけてきたし、今でもあまり変わってはいないけど、気が付けば、両親も立派な高齢者。
実際大病をしたり、あちこち傷めたり、歳相応に老いている。
いつまで健康でいられるかもわからないので、遊びに来てもらえる場所を提供できるようになったのは、移住してよかったと思えることの一つ。

地主さんから、タケノコを掘る許可を頂いた。
頭が出ている場所を教えてくれていたので、両親を連れていくことにした。
ところが、探せど探せど、見当たらない。
近くにいた地主さんが見かねて声をかけてくれて、掘り方を教えてくれる。
結局自力で掘り起こしたのは、小さいの2本。
残りは全部地主さんが掘ったのをありがたく頂戴した。
「そこにあるの、持ってけよ~」って籠に入っていたタケノコ、たぶん掘っておいてくれたんだよな(泣)

そんなわけで、タケノコ三昧の夕餉となりました。
残念なことに、写真を撮り忘れた~!!!
その辺の、魅せる能力ゼロなあたり、残念過ぎる。

焼いたり茹でたりハンバーグにしたり

綺麗~! 美味しい~! 楽しい~!
って、全力で思っていると、記録をすっかり忘れてしまう。
頭の中に記録したものを、そのまま画像として引き出せればいいのに。

生きているうちに、そんな未来が来るかしら。

母も楽しげ

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