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【2-12】雨の日には雨の中を

乾燥している土地での植物について

小鹿野町両神界隈は、雨が少ないように感じる。
実際に盆地は山を越えた空気が下降しながら乾いていくので、雨も雪も少なくなるのだと。
平らなところにいた私にとっては、水が少ない心配よりも水はけが悪くて、足元がドロドロになる心配をしていたために、畑の畝をやたらと高くしてしまったり、水抜きの方法ばかり考えていたけど、一年間畑の様子を見ていると、水が足りない心配の方が多かったように感じる。
植えているハーブたちにとっては、悪い環境ではなかったようで、おおむね順調に育ってくれた。
乾燥に弱くて尚且つ寒さに弱い植物にはあまりいい環境ではなさそう。

ひまわり🌻 芽ってかわいい🌱

自分が食べる分くらいは、自分で畑を耕して、あとは山の恵みを上手に頂きながら生活できるのが理想だけど、それだけだとどうしても生活していくには事足りないわけなので、どうにか工夫して合わない環境でも育てられるようにしていくんだろうし、それはミツバチにしても同じことが言える。
セイヨウミツバチは、日本では野生化できないから。

山の恵みを存分に頂戴した今年の春、ふと一年中同じように食べたいものを食べられる生活って、もしかすると色々なところに無理をさせてしまっていることになるんじゃないかな…と思ったりもしている。
暑い夏でも涼しく過ごし、寒い冬でも暖かく過ごす。
保存のきかない新鮮な野菜を一年中スーパーで買えて、全く同じサイズのお菓子に加工されたものを、全く同じ味で食べることができる。

私は、ジャンクフードもコンビニのご飯にも、とてもお世話になって今まで生きてきたし、これからも食べる。
なので『綺麗ごと』を言いたいわけではないのだけれど、もう少し自分にとって『事足りる』生活ってどんなものかを、体感しながら過ごしてみたいと思っていたりする。

梅の実

雨の日には雨の日なりに

ざんざん降り。
今の家に住み始めてから、まだ一年を一周していないので、これからの季節にどんな住み心地になるのか、楽しみでもあり。
そんな中で、一番のざんざん降り。
台風になったらもっとすごいんだろうけど。

都内のアパートで引っ越すたびに、雨漏りをするという水難の相(?)みたいなものがあるので、一番の古い建物である今の家も、どこかから水が噴き出しやしないかとビクビクしつつ、上目遣いで天井を眺めていた。
おかげさまで見えるところに雨漏りはなくて、屋根を塗りなおしてくれた近所の大工さんに「ありがとう」を叫びたくなった。

さておき、雨の日には雨の日なりに、やりたいことが山ほどある。
先日のムカデ対策に、クローブが効果があると教えていただいたので、早速試してみる。
近場でスパイスを売っている場所もないので、B級品でたくさん入っているものを取り寄せてみた。独特の漢方のような香りが漂ってくる。
市販の虫よけはそれなりにお値段するけど、虫よけ以外に使い道が無い。
それに比べると自分で作るものは、クローブにしてもウォッカにしても、他にも使えたりするのがお得感がある。

クローブのウオッカ漬け

先日庭で採れたドクダミも、化粧水に。
ついでに、梅の実を氷砂糖に漬け込んだのも。

魔女感

こういう瓶詰が増得てくると、どんどん魔女感あふれてくるな…。

ミツバチ達の様子

来週から、雨続きの予報。
ここまでに集めてくれた蜜を全て回収するか迷ったけど、持ち越すことに決めた。
藤やアカシアは、咲き終わってしまって、蜜源がグッと減ってしまっているように見えるけど、ミツバチ達はちゃんと花を見つけて花粉も蜜も持ち帰って来ている。
私も負けじと花を見つけては、Google画像検索。
知らない花の名前がわかる!Googleありがとう。

イボタノキ

ミツバチと向き合うときには、様々な決断を迫られる。
しかもそれは、自分の力ではどうにもできないことだらけの中、なんとか最善を尽くしてできることをしたうえで、吉と出るか凶と出るかはわからないんだから、自分の無力さを思い知らされる。
今回の決断は、どちらに出るか…。

ミツバチのダニ除け対策について、色々調べて行く中で、乳酸が効果的だと書かれているものを読んだ。
ダニ除けの薬については、現在認められているものについては、ダニに耐性が付いてしまっていて、実際あまり効果が無いと言われている。
私自身、一年間の間で採蜜に影響がないように、最低限使用してみたけど、かなりダニの被害にあってしまった。
ダニを退治するために薬の使用量を増やしても、結局強いダニが産まれ続けてしまう。
今年の採蜜がうまくいかなかったのが全てダニのせいだとも言い切れないけれど、大きく影響したことは確かだ。

養蜂を生業にしている人たちにとって、実験的にダニ対策をすることは、恐らく生活にかかわる事だと思うし、簡単な事ではない。
今の私の立場だからこそ、それができるのではないか…。

乳酸は、食品添加物としても認められていて、特別な許可がなくても手に入るもので、蜂蜜や蜜ろうにも影響が出ない。
ただし、難点があるとすれば、手間がかかる。
ミツバチの群数が増えれば増えるほど、そこまでの手間をかけきれない。
それでも、私にできることは手間をかけることしかないのではないか。

群れに試す前に、実際にダニに効果があるかを実験することにした。
作業場で、切り取ってきた雄蜂の巣房(ダニトラップ)から、黙々と幼虫とダニを引きずり出す作業。
グロいので画像を載せるのは控えるが、この作業を気持ち悪いとか怖いと思わずにできている自分の脳内スイッチが不思議。
相手を知れば怖くないのか、それとも相手を知ろうとしているから怖くないのか。

実験の結果、効果はあるかも。
現状もう少し検証が必要なので、あやふやな表現…。

一番グロくない画像。ダニさんたち。

来週は、天気予報とにらめっこだな。
天気を変える力はないけど、上手に付き合っていく方法はあるだろう。



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