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【35】11/7~11/11 泣きっ面に蜂

11/7(242日目)「借り暮らし」の「根無し草」

紅葉の季節。
コロナも一段落したところで、秋の秩父は観光客も戻ってきて宿がなかなか取れない様子。
そんな中、土日ではなく日月の宿を予約できた両親が遊びに来てくれた。
先週摘み取りをしたダリアが飾られた尾ノ内渓谷に行ってきた。
普段お世話になっている役場の面々や協力隊仲間、町の人々にも会うことができて、少し安心してもらえたのかもしれない。
「どこを見ても、本当に綺麗ね…」
という言葉を聞いた時に、まるで自分のことのように嬉しく感じた。

美の山公園の日暮

高校を卒業して実家を出てからこの方、根無し草のように住まいや仕事を変えてきた。
住めば都とはよく言ったもので、今まで住んできた様々な街や仕事はそれぞれに愛着があるけれど、どこにいても「借り暮らし」感があったのも事実。
秩父に移住してきて、同じように「借り暮らし」だし、養蜂場だって全部お借りしている場所だし、仕事もまだまだ半人前以下だけど、もしかしたら少しだけこの土地に根っこが伸びてきているのかもしれないと思った。
根無し草は、気の向くままにふわふわと、どこでも生きていける強さがあるけれど、両手に持ちきれるものは少なくて、いつも何かを捨てなくてはいけない。ふわっと着地したこの場所で、少しだけ持ちきれないものを持つのかもしれないな。

美しい日の出

11/8(243日目)首刺される

そろそろ冬越しに向けて準備をしたいところではあるけど、相変わらずスズメバチの襲来が続いているので、ネットもトラップも外すことができない。
今、群れの数を減らしたくない。

冬越しのミツバチ(ウインタービー)の様子を確認すると、前回女王がいなくなった群は、もうすぐ産まれてくる蛹やお世話係のミツバチがモリモリしている。
他に、女王はいるものの、勢いがなくなってしまった群がいて、巣箱にもカビが発生していたので、思い切って合同してみることにした。
女王がいる群の巣箱を、きれいなものに取り換えて、新聞紙を挟んで上に無王の群を合わせる。
元の群れは箱の入れ替えで、めちゃくちゃご機嫌斜め。
合同のために移動をさせられている群れも、女王がいないせいか荒っぽいうえに移動までさせられて超絶不機嫌。
いつも以上にアタックされまくり、ミツバチ達が服の上を刺しているのもわかる。
そしてついに、面布の中に一匹侵入してしまった(泣)
首の周りを暴れまくり、ぷすりとヤラレテしまった。

刺された場所を首に巻いた手ぬぐいの上からミツバチごと握りしめながら、過去イチの痛さに悶絶する。
目の前には荒れ狂うミツバチ達。
片方の手には移動中のミツバチが張り付いている巣枠。
これを落としたら大惨事になることは目に見えている。
何とか巣箱に納めて、蓋を閉める。

元の巣箱についているミツバチ達も、本当ならもっと丁寧に巣箱に入れたり、巣門から入っていけるようにしてあげたかったのに、無力。
結局、自分で思っていたような合同ができずに、怒るミツバチ達を払いのけるようにその場を後にした。

今のところアナフィラキシーはないけど、ハチ毒にはあまり強くなさそうで、ミツバチに刺されると、なんとなく体調悪くなる…泣
何年かかるかわからないけど、気性が荒くならないような育て方をしていくぞと誓った。

腫れるや

11/9(244日目)美しい養蜂場

人間にとって気持ちの良い環境が、ミツバチ達にとっても同じかどうかはわからないけど、第二養蜂場のもみじがあまりにも見事で、その景色の中にいるだけで、幸せな気持ちになる。
ミツバチに刺された首は痛むし、うまくできなかったことは悲しいけれど、それでも目の前にいるミツバチ達のお世話は嫌にはならない。
美しい景色を眺めながら、穏やかな気持ちで内検をしていると、不思議とミツバチ達もそれほど荒っぽくならずに、気分良くいてくれるように思う。

手前の紅葉と、山の稜線の紅葉

それにしても、美しい。
第一養蜂場をお花畑にしたくて、色々試行錯誤しているけれど、私ができることなんて本当に少なくて、大自然が長い時をかけて育んできた景色には到底かなわない。
また来年この景色の下で、ミツバチ達と共にいたいなと、そんなことを思ったりした。

11/10(245日目)泣きっ面に蜂

日頃使う大工道具、初心者なのでどんなものが必要でどんなものが使いやすいかわかるまでは、まずはリサイクルショップで売っているものを使って、節約しようというわけで、物色しに行く。

気に入るものがなかったので、他の店にいくか~と思い、駐車場から車を出そうとして、バックする。
「ピーピーピーピーミシ…」
………!!
一瞬頭真っ白になって思考停止する。

後ろに停まっていた車に、当ててしまった泣
慌てて車を降りて、店の中に行って事情を説明する。
まず何をしたらいいんだ…。
保険会社に電話? 警察? 人を巻き込んでないときって、警察??
突発的に予期していないことが起こった時に、慌てふためいてしまうんだ。
お相手の方が丁寧に対応してくれて、ありがたいやら申し訳ないやら。
お相手の方は、完全に迷惑でしかないのに、こちとら頭パニック。
「誰も怪我させなくて、本当に良かったです…」
なんて、思わず言ってしまった。

割れたのが私のだけで良かった泣

電話をしようとしたタイミングで、保険会社の担当さんが、電話をくれたので、ドラレコすげぇって思ったら、本当にたまたま別件で用事があっただけだったらしく、それもまた奇跡。

慣れてきたころが一番危険。
ミツバチも運転も。
泣きっ面に蜂とはこのこと。

11/11(246日目)地元の車屋さん

運転大好きだったんだけど、どうやらすっかり落ち込んでしまった。
それでも、ここでは車がなければ移動ができない。
修理代のことも頭をよぎる。
もう、自分の車はテープで修理すればいいかな~なんて思ったけど、割れた部分を見ると、気分もふさいでくるので、地元の車屋さんに連絡を入れる。

色々説明したら、中古の安い部品を取り寄せてくれることになった。
ありがたすぎて泣ける。
車をぶつけてしまったのは良い事ではないけど、人の優しさが身に染みる。

痛々しい

少し元気を取り戻したので、合同して気になっていたミツバチの様子を見に行く。

近寄ると、警戒してアタックされてしまったので、面布を被る。
内検の時以外は、素顔でお会いしたいです…。

両神薬師の湯道の駅の焼き芋に癒される

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