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科学で読み解く〈笑い〉の方程式[上巻](著:小林亮) 感想

どうもばぶみるです。

Twitterをかなり前に辞めてしまっており、発信(発散)手段がインスタ以外ない状態が続く中諸々溜まってきてしまったので、noteを始めることにしました。

シンプルに、気楽にやっていけたらと思います。(ばぶみる...この名前もはや使ってないので何か新しいHNが欲しいかも。)


近況:なんやかんやあって今はニート生活満喫中。お笑い動画とスピリチュアル系動画を見まくって英気を養いまくってます。どうでもいいけどミスドの坦々麺めちゃウマっすね。


さて本題。先日衝動ポチした本がおもろかったので早速まとめと感想を書いてゆきたい。

科学で読み解く〈笑い〉の方程式上巻
著:小林 亮

本書では、「笑い」が生まれる仕組みについて科学的検証によるデータをもとに著者が(仮説ではあるが)一つの式にまとめ上げていっている。画期的だ❗️

本書タイトルが示す”方程式”とは、本文からそのまま引用させて頂くと以下のとおり。


笑いの発生量 = 連合する情報間の距離(数)× 潜在性副交感神経優位指数


...これだけだと「いや、何のこっちゃねんワレ!」となってしまっても無理はない。読めば分かるけどせっかくなので一応解説。


連合する情報」...これは一つの情報から連結される他の情報のこと。情報1とそれにくっつく情報2の距離が遠ければ遠いほど面白いとのことだ。本文中の例をそのまま使わせていただく。

[状況:バナナが自宅に無造作に散らばっている(情報A)]

おもんないツッコミ「果物(情報B)かよ!」

まあまあおもろいツッコミ「動物園のエサ(情報C)かよ!」


前者のおもんなツッコミは情報Aの「バナナ」に対し、「果物」という至極当たり前、そらそやろな事(不確実性が低い、と著者は表現)言っている。バナナ=果物であるという情報の結びつきはあまりにも距離が近すぎる。遠い情報同士が脳内で連結する時、脳の青斑核という部分(側坐核という部分も同様)で強い快楽を感じるらしい。そして、結合する情報同士が近い場合はその快楽が小さくなる。ありきたりすぎると笑えない、という現象を引き起こしているのはどうやらこのような脳の仕組みっぽい。

一方、後者の「動物園のエサ」という情報Cが情報Bと比較してまあまあ面白く感じるのは、情報Aに対する情報Cの不確実性が高いからである。つまり「動物園のエサ」というざっくりしたワードから必ずしも「無造作に置かれたバナナ」が連想されるわけではないのに(バケツに入ったリンゴ、大量の草、またフクロウ用のねずみなど様々思い浮かんだりする)、それらを半ば強引に結びつける事で脳内での情報処理の段階で青斑核に快楽が生まれるという仕組みっぽいのである。

昨年のM-1優勝者であるミルクボーイの漫才はまさしくこれであるように思う。「モナカ」から「家紋」などのギリ連想できるところを引っ張ってくるあたりが巧み。また彼らの昔のネタは、更にギリを攻めてるから是非見て頂きたい。

ミルクボーイ「グレてる」

https://youtu.be/1J4iWW-q_VU

「拝啓=抱いてくれという意味」のあたりは最早ギリですらない。脳内で結びつかないものを勢いだけで強引に結びつけるパターンは爆笑というよりは、じわじわと笑いがこみ上げてくる。ジワる。

そして「潜在性副交感神経優位指数」は何なのか。

ざっくり言うと、見た人がリラックス状態=副交感神経優位状態になっているか否かで笑いの発生量が左右されるという話である。

交感神経優位状態=緊張状態時は、笑っている余裕のない状況である。バンジージャンプする間際に「不確実性の高い笑い」等といった代物を提供されても流石に笑う余裕などないだろう。

副交感神経優位にさせるには好感度、親近感、和み感などがキーポイントになるのだろうか。仲良しコンビの漫才は見てて和むし、見た目がゆるキャラみたいな芸人の漫才で笑いやすいというのはある。

「ツカミ」「前説」といった”温めておく”系のシステムなんかもこれであろう。また、「身内笑い」は気心の知れた人間のみの環境=温まっている環境だからこそ発生させることができるため、この「副交感神経優位により起きる笑い」の好例だ。

まとめると、

「見る側の知識とギリギリ連結できる程度の遠さの情報を提示することによる笑い(不確実性の高い、適度に遠い情報の連合)」を、なんらかの方法で弛緩させられている()客前でかます


と、爆笑が起きる。


結論: ミルクボーイやないか。



やはりミルクボーイだった。つよい。


それではまた次回✌️



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