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ゆらゆら(太陽の孔2)【埴輪紹介所その102】
ゆらゆらの二重丸から発せられる、ゆらゆらの光。
ゆれは粘土製ならでは。
子供の描く太陽のようである。
でも太陽ではない。たぶん。
ところどころに鋲のような小円板がついているから。
ではモデルは何か?
埴輪の謎の一つ。
モデルはサシバ(大型の団扇。自分で自分をあおぐものではなく、誰かがあおぐ)の一種、という説がある。
果たして、そうだろうか? この埴輪は真ん中に孔があいている。
うちわなら孔をあけるだろうか?
埴輪時代のサシバそのものが出土していないのも引っかかる。
サシバに該当するものがあったとして、土に帰っている可能性が高いが。
モデルが確定していないものは、とりあえず出土地や形状から名前をつけたらどうか。
というわけで、はにこは独自に「太陽ふう埴輪」と呼んでいる。「ふう」である。
あおがない。仰ぎ見る。埴輪はみんなそうだけど。
朝顔形円筒埴輪に対してヒマワリ形埴輪でもよさそうだが…
「彗星ふう埴輪」や双脚輪状紋との関連がありそうなので太陽を選んだ。
ところで、左右の下の方についているハサミみたいなものはなんだろう。
謎はつきない。
謎は謎のままで終わるのか?
それはちょっとこまるな。
いつか誰かが謎を解いてくれることを期待しよう。
群馬県伊勢崎市豊城町権現下出土の埴輪。
所蔵は東京国立博物館。
撮影は東京国立博物館にて。2011、2014、2016年など。
仲間がほかにもいます。
またね。
お読みいただきありがとうございます。サポートいただきましたら、埴輪活動に役立てたいと思います。