[短歌集]きみ、きみ、きみ、ばかり
別にさ、きみの笑顔が見れればよかったんだよ、ただそれだけなのに
僕が見たい未来は来ないし、来る未来は君の見たい未来に近いらしい
むせかえる空気にきみとのあの日たち、思い出して涙するぼくはセミ
言葉という業背負う 君は行く 言葉のない世界 電子の波越えて 届くのか
自堕落なぬるま湯のような日々では、私はきみにはとうてい届かない
どんな幸せも君に訪れればいいと明るみ始めた曇天の空を見上げ思う
さよならを告げるきみのただいまを次聞くのは嫌いなあいつなんだね
多くを望まなくとも生活できて それでもやっぱりあなたにいて欲しい
高く青く晴れ渡る空は となりに誰もいなくても澄み渡ってそこにいる
秘密を一欠片と誰もいない寂しさを光さす夢の中 握りしめ抱きしめる
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