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ダダ優等生イズム



・舞台美術

絵を描いている人間の中に、生き死にに対する設定が似ている人が少ない。
お芝居をする人間の中にはマインドが似ている人が多い。
それは私がワタシの感情を解放するタイプの表現者ではなくニュートラルの無から視点をこさえたそれぞれの体験を「絵」としているからで、卒業制作で3点の絵画を並行して描くことが苦にならなかったのも、舞台を掛け持ちする役者のマインドコントロールを少し知っていたからじゃないかな。前世で舞台をやっていた確信があるからそれもだいぶ関係していると思う。
以上が学生最後の制作を終えて主に感じたことです。私は芝居をする人間が好きだ。それも映像ではなく生身の舞台を愛しているタイプをすごく好きだ。
今度私が入る会社は台本から衣装まで自分たちで作ってお芝居をしていた有志のメンバーが集まって立ち上げたロックンロールな組織で、重役の面々は、部屋で絵ばっかり描いてる若造によるこんなことやったら面白いんじゃないかというプレゼンを、目を輝かせて聴いてくれた。私もこういう子どもの瞳を持った輝くオトナになりたいものだと思った。


・真面目の向かう先

前世や今世で積み重ねた傾向や溜め込んだ知恵を削いで丸裸にしたとき、私の魂に残るたった一つの属性は「馬鹿真面目」だろう。
おかげで氣を抜くとすぐ、その時置かれた環境におけるベスト・オブ・つまんな優等生を更新してしまいがちだ。どう優れるかは魅力になる。しかし優れていることはキャラクターにならない。
お勉強はそれを楽しんでいるか努力しているかに関係なく評価された。けれど、人が本来受け取りたいエネルギー…つまり地球で循環させるべき自然なエネルギー…は確実に楽しいという動機によるもので、ならば学校の評価軸は何の意味も成さないことは明白で、だから優等生はダサい。そう思った。そうして、学校から勧められた優等生コースを跳ね除けて楽しいと感じる美術の小道に突っ込んだ。
それから4年がたった。
まだ優等生をしている氣がする。組織の中にいる限りそう感じるのは仕方がないと思う。でも4年前とは違い、この優れ方は私にとって魅力的だ。もらった課題にクソ真面目に取り組んだのではなく自分という軸に対してクソ真面目に向き合ったからだ。必要ない課題は出さなかったし、氣の迷いで登録した授業は受けなかった。罪悪感などは一切感じなかった、それがとても嬉しかった。
また、この場所で出会った優等生はつまらなくなかった。胸が高鳴るくらい魅力的な優れ方をしていた。自分の直感に対して面白いほどに律儀で、その代償なのかわからないけれど時間の期限やマニュアルに対しては驚くほどにアバウトだ。ただ、単に氣が回っていないのではなく、何を選択し何を視界に入れないかしっかりと決めた上で「決まり」を視界から外したのだなと推量できるほどには全員真面目なのだ。そんな魅力を持つ人間と惹きあってお互いを食事や遊びに誘える関係にあることが嬉しくて誇らしいよ。ありがとう。


・キャッチボールのできる大人

地球ではまだデリケート?だから大切に包んだ話しかたをするけれど、ここの肉体で体験できる昇天の一つにorgasmがある。なんで英語にしたかって英語圏の、女神側がウキウキで登ろうとして男神がそれにノって手を添えて反応が帰ってくるのを楽しむようなエッチの雰囲氣が大好きだから。卒業制作でもテーマに取り上げたんだけど、統合を目的としたエネルギー調律をワークと呼ぶならその最たるものが体への愛撫だと思うの。セクシャルでもそうでなくても。自分へでも相手へでも。心地よさのために丁寧に愛すること、自愛行為。自分への愛が世界に映るから。(なんで慰めるっていうのか分かんないよね愛するだよね普通に)
私はこの作品を作っている間に絶頂感に対する認識が大幅にアップデートされた。本当に尊ぶべき感覚だなと。命がめいっぱい震えて放たれたプルプルの愛しさが一気に加速凝縮して弾け飛ぶ最高にピュアな熱さを観察することができ、これをセクシーと呼べるようになった。太陽に光を浴びて輝く露をのせた新芽や死んで土の中で分解されつつあるモグラの体を見てとびきり美しくセクシーだと感じられるようになった。そうしたら自分の体への触れ方が変わった。相手への伝え方も変わったんだと思う。その証拠に、ひとつ伝えたらひとつ返ってくるキャッチボールのようなスキンシップをしている実感があるんだ。温かさと優しさで言葉よりもつぶさに分かる。ありがとうを伝えられたと確信できる。と同時に、これまで経験したスキンシップはだいぶ昔の地球でもできたくらい一方通行な、またはぶつかり合うような幼いものだったことが分かった。それもまた愛しく感じたのが嬉しい。


これは油彩で描いた 生まれたての仔馬の視点


真面目ちゃんはたしかに一つずつ、成長しています。拡大しています。

読んでくれてありがとう。愛してる。

2024.1.23 ZEN

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