「実」と「稔」~漢字の効用~

文庫版が出る。amazonで予約が開始されている。
遠藤周作「影に対して」(新潮社刊)。
出版された前後から、何度も新聞等の新刊欄で取り上げられていた。かなり興味があったのを昨日、借りて来た。興味があれば一読をお奨めする。

幾つかの中編小説集だが、折々の遠藤家がモデルかと思われる。
他界された周作氏・同じく他界された順子夫人。芥川賞受賞に因み命名された、一人息子の龍之介さん。作中の中でそれぞれ名前を変えているけど、龍之介さんは「稔」としてある。
(稔?)
思ったね、わたしは。遠藤実。作曲家だったかな?いましたよね、口ひげをたっぷりと立てた、眼鏡の人。

同じく「遠藤」。
周作の子。だから「みのる」にしようと思いついたのではあるまいか?
けど、モロに「実」じゃ失礼に当たるから「稔」。同じ一文字表記の読み方、だけど漢字表記だけが違う「稔」にしたのだ。
って私見。悪までわたしの考えです。
これも漢字の効用かしらん?便利ですよね、漢字って。








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