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【関連図】肝硬変

男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回の関連図は肝硬変です。

解説

肝硬変とは肝臓の慢性的な傷害によって肝臓が硬くなり、肝機能が低下する疾患です。
沈黙の臓器とも言われる肝臓は症状が出づらく、入院してくるレベルになるとかなり進行している状態がほとんどです。
また、肝硬変は肝臓がんにつながる疾患としても有名であり、肝硬変に一度なってしまうと元の状態に戻れないため、予防が重要な疾患でもあります。

原因は生活習慣、特に飲酒によるアルコール摂取やB・C型肝炎の発症が挙げられます。
これらによって肝臓が慢性的に傷害、炎症することで肝臓の線維化が進み、肝硬変となっていきます。

症状は主に2つに分かれます。肝機能の低下と門脈うっ血によるものです。
肝機能低下では、①アルブミンの合成障害、②解毒作用障害があり、①では、低アルブミン血症によって腹水の貯留を引き起こします。また、アルブミンが酸性物質であることから、これが減少して血液pHがアルカリ性に傾き、アルカローシスを引き起こします。②では、主にアンモニアが分解できず、高アンモニア血症となり、有害物質が脳に行くことで肝性脳症を引き起こします。
門脈うっ血では、④門脈圧亢進⑤腸管浮腫⑥浮腫があります。④では、食道静脈瘤の形成や門脈圧亢進性胃症による食欲不振、脾臓腫張による溶血性貧血や黄疸、白血球減少症が引き起こされます。⑤では、消化不良により低栄養、骨粗鬆症、下痢を引き起こします。⑥では末梢の浮腫が起こり、ばち状指となるケースもあります。
肝硬変が進行すると肝臓にがん細胞が発生し、肝臓がんを発症するリスクが高まります。

肝硬変での看護は主に生活指導が挙げられます。肝硬変は回復することがない疾患ですが、生活習慣によって悪化しやすいです。そのため、禁酒や食生活の改善などが重要になります。また、食道静脈瘤の予防として怒責を控えたり、アンモニアの上昇を防ぐために便秘を予防するなど、その他の合併症を予防する上でも生活指導が必要になります。

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※解像度の関係で見えにくい可能性があります
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以下より肝硬変の関連図↓

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