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【関連図】脊髄小脳変性症

男性産業保健師の鳩ぽっぽです。
今回は脊髄小脳変性症の関連図です。

解説

脊髄小脳変性症とは、運動障害と痙性麻痺を主症状とする複数疾患の総称です。

遺伝性孤発性に大別されています。さらに孤発性には多系統萎縮症と皮質性小脳萎縮症に別れており、その先も細分化されています。多系統萎縮症は何らかの原因でαシヌクレインが蓄積することで生じます。皮質性小脳萎縮症は原因不明であり、病態の解析が急がれています。
遺伝性は優性遺伝が多く、CAG配列の繰り返しが原因となることが多いですが、他にも様々な原因が存在すると考えられています。

病態としてはいずれも神経細胞の破壊や消失であり、これにより様々な神経障害を引き起こします。
その代表的な症状が運動障害痙性麻痺です。
運動障害は病態自体や痙性麻痺による筋萎縮、小脳性運動失調による四肢失調、姿勢保持能の低下によって動作や歩行が困難になります。
痙性麻痺は筋緊張が亢進する運動麻痺のことであり、筋萎縮による筋力低下や下肢痙縮といった症状を引き起こします。
その他の症状については、病型によって出現の有無や強さが変わります。
皮質性小脳萎縮症では小脳症状(上記の2つ)に限局することから、その他の症状は特にありません。
多系統萎縮症は、パーキンソンニズムや末梢神経障害、声門開大不全を始めとしたその他症状が出現しやすいです。

治療は対処療法のみです。代表的なものに、運動失調に対して甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)製剤であるプロチレリン酒石酸塩(ヒルトニン)、TRH誘導体であるタルチレリン水和物(セレジスト)が使われます。

看護は転倒予防リハビリテーションが挙げられます。
麻痺や運動失調によって転倒リスクが高いため、運動障害がどの程度なのかを把握し、環境整備や見守り介助など転倒予防に努めましょう。
リハビリテーションについては、日々の生活動作を行うことは勿論、歩行動作やバランス保持など本人に合わせたメニューで運動機能の維持・向上を図りましょう。

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以下より脊髄小脳変性症の関連図↓

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