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ママMBA生は勉強と家庭のジレンマをどう乗り越えるのか―WBS生鼎談から

正直、MBA系大学院なんて「仕事一筋!プライベート知らん」という人ばかりだと思っていました。が、早稲田大学 大学院経営管理研究科(通称:WBS)に入学して知ったのは、ワーキングマザー&ファザーの学生が意外といること。どうやら30代の学生が多いため、育児に手がかかる幼児・小学校低学年の子を持つ人が自然と増えるようです。そして、そんなママ・パパMBA生は、勉強と家庭のジレンマに四苦八苦しています。

そこで「勉強と家庭のジレンマをどう乗り越えているのか?」を探るべく、同じくWBSに通うママMBA生2人と、Zoomで鼎談を行いました。

<メンバー>
やそよろず:IT企業の経営企画。企業派遣でWBS(1年制総合)へ。3歳男児を育児中。
かおりん:外資系代理店、スタートアップのマーケティングPR職を経て、WBS(全日制グローバル)に入学。1歳・4歳の男児を育児中。
まさこ:化粧品会社の営業管理職。育休中にWBS(1年制総合)へ。1歳女児を育児中。

子どもの緊急事態発生!ただ単位は取れた。

一番話題にあがったのが、子どもの発熱問題。看病のため授業を受けられないが、受けないと単位を落としかねない、という大問題です。

まさこ「子どもの発熱が1カ月に1回以上のペースで起きました。テスト期間である7月には3回も。実家が遠く頼れないため、対面必須のテストのときは、病児保育ベビーシッターや、元保育士の友だちにお願いをしました。病気になる前に準備することが大事。」
かおりん「4~7月、子ども2人で5回発熱がありました。テスト期間前に体調を崩されると勉強ができない・・・けれど、単位は取れました。」
やそよろず「子ども発熱は1カ月に1回程度。オンラインで受講できる授業はオンラインで受けながら看病し、対面必須の授業は、夫が看病している間にできる限り受講していました。」

それぞれ子どもの発熱に苦労しています。発熱はざらに起こる、かつ長期化の危険性があるので、いくつかバックアップ体制を組むことが肝心です。

が、取りあえず単位は取れる。高成績を狙いすぎなければ、どうにかなるようです。教授によっては、相談すると何かしら救済措置を取ってくれることがあります。災い転じて福となし、コロナ禍の影響で、授業形態がオンラインもしくはハイフレックス(対面とオンラインの混合)になっている授業が増えていたことが、功を奏した点もあります。

かおりん「下の子の夜泣きで起こされていました。1人で対応できそうにない時もあるので、寝ている夫を起こして手伝ってもらいました。」

不測の睡眠不足は体力を消耗します。これは根性と協力で乗り切るしかない・・・

意外と夫は協力的らしい(例外あり)

さて、それではMBA取得に対して、各夫との関係はいかがでしょうか?

かおりん「学生になったことで、収入的に大黒柱の夫に対し、引け目を感じることがあります。夫は全くそう思っている様子はなく、アカデミアへの関心は高いので、むしろ勉強に励む私を楽しんでくれています。」
まさこ「収入的には夫を頼ることになっていますが、将来的に夫が大学院に行く予定なので、お互い様というスタンスです。」
やそよろず「企業派遣なので収入面は入学前と変わらず。夫はハードワーカーで『勉強していいけど面倒かけないで』というスタンスなので、原則、時間的協力をあおがないようにしています。」

MBAに行く妻を持つ夫は、基本的に理解があるようですね。もっとバチバチのバトルエピソードがあるかと思っていたのですが、そうでもなかったです。ただ「理解≠完全バックアップ体制」なのがミソ(経験者)。夫にも夫の考えがあるので、各家庭で妥協点を探すことになります。

オン/オフを切り替えるリフレッシュ方法を持つ

それでは日々の疲れを、各々どのように解消しているのでしょうか。

かおりん「プランセンタを打ちに行きます。余裕がないと体が硬くなるのでマッサージにも行きます。また、同じママ友に話を聞いてもらってます。」
まさこ「食べたいものを食べます(4月から5kg増加・・・)。頑張りすぎず、休日に自分の時間をつくります。」
やそよろず「休日に子どもと昼寝します。また、右脳を刺激しに美術館に行きます。」

それぞれ自分がオフモードになれる方法を持っています。うまく体と脳をリフレッシュしているようですね。

理想を捨て、余裕を大切に、長距離走のように走る

子育てにおいても、勉強においても、自分の理想を完璧に追い求めることは難しいのが現実です。追い求めてギリギリの精神状態になるより、少し余裕を保ち、精神的・肉体的に追い込み過ぎないのが肝要のようです。全力でも、走り続けられるようにしなければなりません。

あれ、仕事と家庭の両立で大事なことと変わらないな・・・

MBAという特殊な状況であっても、仕事と家庭のジレンマの解決方法が、そのまま適用できるようです。

▽鼎談メンバーかおりんのnote記事はこちら▽



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