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オランダの歴史【Part1: 紀元前】

Hoi! みなさんこんにちは!前回までは、オランダの現在の文化や暮らしに関する記事をメインにお届けしていましたが、それらがどんな歴史を経て形成されたのか気になりませんか、、?

そこで、今回から数回にわたり、日本の義務教育ではあまりフォーカスされないオランダの歴史を紀元前から現代にいたるまで振り返っていきます。

*この記事はあくまでも当ブログ筆者が、複数の文献(日本語、英語、オランダ語)の情報を参考に編集したもので、それぞれの情報に関して諸説ありますことをご了承ください。

第一回は紀元前35万年から前25万年の旧石器時代から、ローマ軍が侵攻してくる前、紀元前1年の鉄器時代までの歴史を辿ります。

旧石器時代
BC(紀元前)350,000 - BC 250,000

現オランダ地域での最古の生活の痕跡が見られたのがこの時代。紀元前25万年、現ベルギーとオランダの国境あたりのマーストリヒト近郊で使用されていたとみられる石器や斧が発見されています。

また、骨格標本を見つかっており、学者たちは初期のネアンデルタール人がこの地域に土着し、現在のベルギーの洞窟近くに住んでいたと推測しています。

【ネアンデルタール人】
英語名は、ホモ・ネアンデルターレンシス。現生人類ホモ・サピエンスをはじまりとする人類に最も近い親類といわれている。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/031400129/

中石器時代
BC1万年 - 4000年頃

最後の氷河期が終わったころの時代でネーデルラント(「低地」という意味。オランダ地域の呼び名)には、狩猟採集民族が住みはじめました。
この地域ではマグレメス人とタルデノワ人が主要文化グループを築いて、紀元前8500年ごろに使われていたとされる骨角器や火打石、世界最古の松カヌーも発見されています。
沿岸は湿地帯なので、住める場所は限られていたそうですが紀元前7000年ごろから農耕牧畜を行う人々も現れました。

新石器時代 
BC4000年 - BC2900年

https://timemaps.com/history/europe-3500bc/

前4100年、多くの物質的文化がベルギーを経由してオランダに流入しはじめました。オランダ地域にいた狩猟採取民は、ベルギーから流入してきたミヒェルスベルク文化と接触することで徐々に農耕化し、オランダで漏斗状ビーカー文化(Funnel Beaker Culture)を形成しました。

【ミヒェルスベルク文化(独: Michelsberger Kultur】
中央ヨーロッパの新石器時代の文化。ドイツのカールスルーエとハイデルベルクの間にあるウンダ―グロムバッハ近くのミヒェルスベルクの丘にある発掘現場の名前にちなんでつけられた。

https://academic-accelerator.com/encyclopedia/jp/michelsberg-culture
漏斗状ビーカー

【漏斗状ビーカー文化 (蘭: Funnel Beaker Culture)】
北ヨーロッパとスカンジナビアで最初の農耕社会のこと。狩猟と採集に基づく野生資源に頼った自給自足システムから、家畜化された小麦、大麦、マメ科植物の本格的な農業および家畜化された牛、羊、山羊の群れへと変化しているときの文化。漏斗状の持ち手のない飲用容器である漏斗状ビーカーと呼ばれる陶器が象徴的であることからこの名前が付けられたとされる。

https://www.thoughtco.com/funnel-beaker-culture-170938

このころ南から第三の文化グループがヴラールディンゲン文化として形成されはじめており、より陸地に近いファンネルビーカー文化と共存をはじめました。
彼らは初期段階で土地耕作を発展させ、その結果、車輪、鋤、荷車などが生まれて農業に新しい風を吹かせたのです。

【ヴラールディンゲン文化(Vlaardingen culture)】
現在のオランダ西部の海岸地帯における新石器時代中期と後期の間の狩猟・漁撈文化。ロッテルダム近郊の都市ヴラールディンゲンで遺物が発見されています。

https://www.persee.fr/doc/pica_1272-6117_2011_hos_28_1_3331

青銅器時代
BC2000年 - BC700年

https://timemaps.com/history/europe-1500bc/

このころから地域を超えた交易の跡が見られるようになり、ブリテン島や北ヨーロッパから青銅器が輸入され始めイギリスの原住民とオランダの原住民が関わりを持ち始めたのです。

また、農業システムも進歩し始め、混合農業に発展する兆しもあったのに加え、青銅器時代の終わり近くにはイギリスからの金属製武器の輸入が北部の戦士部族に流入し始め、そこではある種の土着の青銅器産業も作られていたのだそうです。

鉄器時代
BC750年 - BC1年

https://timemaps.com/history/europe-200bc/

鉄器時代にはケルトやドイツの部族がこの地域に入り始めました。そして南方では、戦車、武器、ワイン(!)、青銅器の道具を含む埋葬地が見つかったことにより戦士部族がいたことが分かっています。

同時に、農業の価値が弱まっていた現オランダ北部の泥土に丘を作って住む人があらわれました。彼らは農業や家畜の多様で保護的方法をとったそうで、その丘は満潮になると海に小さな島が浮かんでいるような光景だったそうです。

まとめ

今回はここまで!オランダは古くから肥沃な土地に恵まれていたわけではないものの、移民の流入や農業の工夫で発展してきたことがうかがえますね。少しイメージがつきずらい時代の話がメインとなってしまいましたが、次回からはローマ軍の侵攻など、一般的に学ぶ世界史の中でのオランダ、という面白い視点で語ります!
ここでお話しする歴史には諸説ありますので、その点ご了承いただければと思いますが、歴史を理解してみなさんのオランダ生活をより味わい深いものにできればと思います。

それではまた次回、Tot Ziens!

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参考文献

https://europa-japan.com/cate_history/netherlands.html
https://greet.happily.nagoya/easy_history_the_netherlands/
https://www.edrawmind.com/article/history-of-netherlands.html
https://history-maps.com/nl/story/History-of-the-Netherlands

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